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リスは東洋美術で縁起が良い動物? ぶどうと組み合わせた図像の意味

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佐久間

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2022年5月現在、「欧州でサル痘の感染が相次いでいる」「リスなどのげっ歯類がサル痘ウイルスを持っている(※)」というニュースを目にした人も多いでしょう。

ウイルス保有と聞くと怖い感じがしますが、リスは古来、東洋で縁起の良い動物とみなされてきました。美術品のモチーフとなり、ぶどうと一緒に表現されることがありますそこで本記事では、リスとぶどうを組み合わせた図像の意味を紹介します。

※出典
厚生労働省「サル痘について」
外務省 海外安全ホームページ「広域情報」

トップ画像:Pixabay

リスとぶどうを組み合わせた図像は「豊かさ」の象徴

画像:Pixabay

リスとぶどうはどちらも、中国をはじめとしたアジア諸国で「豊かさ」「子孫繁栄」「多幸」の象徴とみなされてきました。ぶどうの図像はもともと独立していましたが、16世紀中頃の中国美術でリスが加わるようになったとされます。

昔の人たちはリスを子だくさんの動物だと考え、豊かに繁栄するイメージを抱いたと考えられます。大きな実をいくつも房につけるぶどうもまた、多産であることと関連づけられたようです。

日本では「武道に律す」の語呂合わせで武家好みの図像に

リス

画像:Pixabay

日本では「ぶどう=武道」「リス=律す」の語呂合わせにより、武家が好む図像となりました。陶磁器や着物などに、リスとぶどうが見られます。

文化庁が運営するポータルサイト「文化遺産オンライン」で「葡萄栗鼠」(読み方:ぶどうりす)と検索したところ、12件の美術品がヒットしました(2022年5月30日時点)。

琉球美術にも、リスとぶどうがたくさん!

画像:photoAC

リスとぶどうの図像は、琉球王国の美術品にもよく採用されています。2019年に焼失してしまった首里城にも、リスとぶどうを象った彫刻がありました。玉座下の羽目板(写真下部、3枚の赤い長方形の部分。少し見づらいですが……)が、その彫刻です。

琉球といえば、漆器が有名です。漆の箱には、しばしば繊細な螺鈿(読み方:らでん、光沢のある貝を文様の形に切り取って木地や漆地にはめる技法)でリスとぶどうの図像が施されました。前述の「文化遺産オンライン」の検索結果には、琉球製の美術品も数点含まれます。

美術鑑賞で動物の新たな魅力に気づく

ぶどう

画像:Pixabay

リスとぶどうの図像が豊かさを意味するように、絵画や工芸品に表された動植物には深いメッセージが込められています。美術鑑賞中にそうしたモチーフに出会ったとき、図像の意味を調べれば、動植物の新たな一面や魅力に気づけるでしょう。

*********

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!

10年以上休んでいた趣味の絵画を6月から再開しようと決意したのですが、その際に強く「描きたい!」と思ったのがリスとぶどうでした。数年前に琉球美術の展覧会で見た螺鈿細工のリスの愛らしさを、ふと思い出したのです。

本記事は美術方面からの動物紹介でしたが、「リスの具体的な生態も知りたい!」という方は下記記事も読んでみてください。

リスの秘密

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