具体的な活動内容について教えてください。
認定NPO法人エバーラスティング・ネイチャー(ELNA:エルナ)は、インドネシア、小笠原諸島、関東で絶滅危惧種ウミガメの調査・保護活動をしています。
インドネシアでは地元住民による違法なウミガメ卵の採取が続いています。私達は、ウミガメ卵を地域住民から買い上げ、それを自然ふ化させることで卵採取の問題に対処しています。
関東では、毎年100頭ものウミガメ漂着個体の調査をしています。この調査によりウミガメに関する様々な情報を得ることができ、ウミガメの生態解明のための貴重な資料になります。
小笠原では、1800年代後半から食用としてアオウミガメ漁が盛んでした。しかし乱獲により捕獲できる数が激減。最盛期には年間3000頭捕れていたものが、数十頭しか捕獲できない状況になってしまいました。
現在は、産卵数も回復してきましたが、1800年代の水準には達していません。私達は、小笠原海洋センターを拠点に、アオウミガメの保全活動や普及啓発活動をおこなっています。
活動を始めたキッカケはなんですか。
私達は、1995年に開始したインドネシアの島々約500島に及ぶウミガメ生息調査を行い、その結果インドネシアのウミガメが過去20年間で約80%も減少していることが明らかになりました。
これにより、絶滅の危機に瀕したインドネシアのウミガメ資源を回復するため、1999年に特定非営利活動法人エバーラスティング・ネイチャーを設立しました。
これからの団体の目標・目指す部分を教えてください。
ELNAは「海ほんらいの力をサポートする」という理念のもと活動しています。ウミガメの生態に関してはまだまだ未知の部分が多いため、人間が良かれと思い手を加えることが、かえってウミガメ保護に繋がらないこともあります。私達は長年の現場での経験から「人間が介入しない方がウミガメのために良い」という結論にたどり着きました。小笠原諸島や世界の別の地域を見ても、ウミガメが増えている地域は人間が大きく介入しておらず、あまり何もしないで自然と増えてきたというケースがほとんどです。海ほんらいの自然の力をサポートすることで、ウミガメ達が自然な状態で生きていくことができます。ウミガメ達のいる豊かな海を残すべく、これからも活動を続けていきたいと思います。
支援金の使用用途などを教えてください。
インドネシア、小笠原諸島、関東でウミガメの調査・保護活動全体に活用させていただきます。絶滅危惧種ウミガメの保護活動へのご協力をよろしくお願いいたします。