雨(水)との付き合い方から見えてくるバイオミミクリーとは?
2023.11.27
目次
最近、雨の日が続きますね☔
私が地元に住んでいた時は、近所に田んぼが多くあって、雨の日は雨音とカエルの鳴き声を聞きながら布団に入っていました。
ところが社会人になってから街中で暮らしていると、なかなかそういった音を聞くことがなくてなんだか寂しくも思います。
そんな中、YouTubeで自然の音を長時間流す動画を見つけました!
雨音や川の流れる音、焚き火の音などいろいろあり、とても癒されます。
興味ある方は一度見てみてください。(「雨音」とか「自然音」で検索すれば出てきます)
さて今回はそんな雨をうまく活用する動植物に注目していきます。
カタツムリ編
梅雨時の代表的な生き物といえば、カタツムリです🐌
カタツムリの殻って渦巻状で綺麗な形ですよね。
でも、綺麗なのは形だけではありません。
雨の日って泥とかついて汚れやすいのにカタツムリの殻って汚れているところ見たことないんじゃないですか?
(そもそもカタツムリを見たことないっていうシティ派の方はさておき…)
それには殻の形に秘密があります。
実はカタツムリの殻には細かい溝が並ぶ形をしているんです。
その溝には雨どいのように水がたまりやすくなっていて、殻の表面に水の膜が作られるようになります。
この膜を作ることで水になじみやすい性質(親水性)を持ちます。
汚れの原因の多くが油汚れと言われています。
油が付着することでほこりがさらに付き、みるみる汚れていきます。
「水と油」という言葉があるようにこの2つは混ざりません。
カタツムリの殻でも同じように水の膜と油が反発することで殻に汚れが付着しないで、膜上を漂うようになります。
そうすると雨が降った勢いで、膜の上に浮いていた汚れがきれいに流されて、
殻はきれいな状態を保つことができる、という仕組みになります。
この仕組みを真似した住宅メーカーが親水性のタイルを開発しました。
同じ原理でタイルの表面で膜を作り、汚れが付きにくくなった結果
清掃・塗り替えの回数が減らせて、建物の長持ちさせることにつながりました。
素晴らしいバイオミミクリーですね!
蓮の葉編
続いては、蓮の葉です。
私はこの葉っぱが好きです。
葉の上でコロコロとした玉になる水滴はとても綺麗じゃないですか?
でも、なんでこんなコロコロと丸くなるのでしょうか?
たいていの植物は表面からワックスのような成分が分泌して水をはじきやすい性質の疎水性(そすいせい)を持っているのですが、さらに蓮の葉の表面にはとても小さな凸凹の形を持っています。
この凸凹が、より疎水性の性質を高めて水を弾こう!とするのです。
水滴はそうやって押しのけられた結果、玉のような丸々とした形になります。
そうなると後は風が吹いたり、雨が降ったりしてコロコロと転がり、ついでに葉の表面についた埃なども巻き込んで転がるので、きれいな状態が保たれるのです。
この蓮の葉が持つ強力な撥水性はロータス(lotus、英語で「蓮」という意味)効果と名付けられました。
さてここで問題です。
このロータス効果、これを利用したバイオミミクリーがありますが、それはどれでしょう?
①フライパン
②シャモジ
③ヨーグルトの蓋
(下の中から選んでください ※1つとは限りません。)
※クリックすると答えた表示されます!
正解は全部です。
テフロンのフライパンには小さな凹凸があり、しゃもじでもツブツブした形のものがありますよね。
ヨーグルトのフタにも同じように細か~いデコボコの加工がされています。
(注:メーカーによってはそういう造りでないかもしれません。)
ロータス効果によって汚れなどを弾きやすくして自然ときれいにしてくれます。
意外と生活の身近なところにバイオミミクリーがありましたね。
終わりに
水となじんだり、逆に水を弾いたりして汚れから身を守る方法がありました。
生き物にとって水は大切なものです。
水とどう付き合っていくか、どう生かしていくかが生き物が健康で豊かに生活する上で重要なカギとなります。
…私も表面(お肌)にはいろいろと悩みあります。
乾燥したり、水分を取り過ぎてむくんしまったり…
これも水分との付き合い方ですよね。
乾燥、むくみを改善するバイオミミクリーが無いかなぁ、なんて考えてます笑
それでは。