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中医学の食事から見る、2月の旬の食材(野菜・果実)

2024.2.7

目次

2月になり、最近は暖かい地域があったり、地元の北海道では猛吹雪で例年より寒い地域が出ていたり、まだまだ寒さが厳しかったり、寒さ対策に油断が出来ない状況が続いているような感じがします。

そんな中、中医学の薬膳の視点から2月、冬の特徴や旬の食材、食材の効能などお伝えしていきます。

2月の霜
画像引用元:Pixabay

暦上では春?2月の特徴

実は冬というのは、立冬から立春までの6つの節気に分かれているんです。実は暦上では、2月3日頃が立春と言われ、春になってくる季節になっています。中医学の理論では、体の部位である五臓の働きと季節が繋がっていると言われており、冬は腎の働きが盛んになると言われています。

四季によって盛んになる五臓の特徴

・春は肝の機能

・夏は心の機能

・秋は肺の機能

・冬は腎の機能

また、肺というのは潤いを好んで乾燥を好まないといった性質があり、冬に咳が出たり喘息が起こしやすかったりする症状が起こしやすいといった特徴もあります。

またまだまだ2月は寒いですが、暦の上では春になってくる季節です。春に向けての体の準備をしていくことも大切な時期になってきます。

冬の過ごし方としては、一年のうちで一番休みを取ってゆっくり過ごせる時を過ごした方がいい時期になっています。冷えによって体の循環が良くないと言われています。出来るだけ体を温める、乾燥予防をする、といった環境を作ることが大切になってきます。乾燥すると肌が荒れたり、喉が痛くなったりすると辛いですよね。

旬でも食べ過ぎ注意!2月の旬の食材と効能

2月の旬の食材にはどのようなものがあるのか、そして中医学の薬膳の視点から、それらの食材にはどのような効能があるのかお伝えしていきたいと思います。

サラダ
画像引用元:Pixabay
ほうれん草

ほうれん草は11月から3月頃までが旬の季節になっています。血を補う補血類という、分類に属するほうれん草。免疫力を上げてくれる効果や、高血圧、動脈硬化の予防につながるとも言われています。中医学では、実はほうれん草と豆腐と食べ合わせが良くないことと言われています。

ゴボウ

11月から2月までが旬のゴボウ。新ゴボウという種類のゴボウは、通常のゴボウより早めの2~6月に収穫されるのが特徴で、旬の時期は初夏になります。ゴボウは熱や毒素を取り除く性質があるため、旬の食材ではありますが、少し体を冷やす性質を持っています。食物繊維が豊富のため、便秘にも良いイメージがありますが、実は、すべての便秘に良いという食べ物ではなく、熱性の便秘(腸内に熱がこもり便が出にくいタイプ)に良いという考え方で、冷えのタイプの便秘(腸が冷えることで腸の動きが悪いタイプ)や気(エネルギー)が不足している場合の便秘(便を出す力が無くなかなか出ないタイプ)には向いていません。

小松菜

潤す作用のある、滋陰類に当てはまる小松菜。温める効果がある食材です。虚弱体質の人や肌荒れにも効果があると言われています。咳や肺のエネルギーが不足している喘息、寒い時に出る咳などの予防効果のある、養隠潤乾利肺鎮咳の働きがあります。中医学上では、動物の肝臓や、人参・きゅうりとの食べ合わせが良くないと言われています。腸が乾燥することで起こる便秘にも効果があると言われています。

キャベツ

1月から3月までが旬の冬キャベツ、3月から5月までが旬の春キャベツがあり、補気類というエネルギーを補い、風邪などの抵抗力を高めてくれる食材となっています。キャベツは特に疲れや胸焼け、胃痛、食欲不振などといった症状を改善する補中益気の働きがあり、体を冷やしたり、温めたりするといったことのない性質を持っている食材となっています。風邪予防や疲労回復にも良いと言われています。

デコポン

主に12月から4月までが旬と言われている果物で、デコポンだけではなく、柑橘類に言えることなのですが、気の巡りを良くしてくれる理気類と呼ばれている種類の食材です。イライラしやすくて気が詰まってしまっていたり、不安感が強く夜眠れない、喉が詰まる、偏頭痛がする、喉が苦い感じがあるなどといった症状の方に効果があります。

ブロッコリー

実は冬野菜で11月から3月が旬のブロッコリー。筋トレする方にも欠かせない野菜ブロッコリー。実は抗酸化作用も強く、ガン予防や糖尿病予防にも良いと言われているスーパーフードの一つです。中医学的な視点からは、キャベツと同じ、エネルギーを補う食材の補気類です。疲れや胸焼け、胃痛などの改善させる補脾和胃の働きと、耳鳴り、健忘の予防につながる補腎強筋の働きがあると言われています。また、肌のトラブルの改善にも良いと言われています。

サバ

2月、3月が旬と言われている食材です。サバもブロッコリーやキャベツと同様の補気類と呼ばれています。サバにはむくみ予防や、慢性的にある咳に働く補肺健脾です。また、タンパク質も豊富にあり、EPA、DHAと言った中性脂肪を減らしたりや動脈硬化の予防にも効果があると言われています。

2月のオススメの食材

2月の旬の野菜や果物などとは別に、2月の時期に合う食材をお伝えしていきます。

旬の食材とオススメの食材の違いって?

旬の食材の中には体を冷やしてしまうものもあります。もちろん旬の食材は旬の時期に食す方が良いのですが、それ以外にもオススメの食材があります。

潤すことができる食材(滋陰類)

小松菜やアスパラガス、落花生、いちご、豆腐、りんご、ゴマ、黒豆、カニ、キウイフルーツなどが良いと言われています。

エネルギーを補う食材(補気類)

山芋、にんじん、じゃがいも、いんげん、しいたけ、鶏肉、牛肉、はちみつ、栗などが良いと言われています。

エネルギーを体内に循環させる食材(理気類)

柑橘類、そば、玉ねぎ、グリーンピース、ジャスミンなどが上げられます

補うことがメインの食事が大事な時期

アネモネ
画像引用元:Pixabay

冬は体を養うのに一番良い季節と言われています。保温に気をつけ、抵抗力をつけるために適度な運動も大切です。ですが、立春の時期を過ぎたら、体は徐々に春に向かってこうとします。。
体のこわばりをとり、エネルギーである気を体内に巡らせることで、自律神経失調症や肩こりなど、
春に起こりやすい不調を防ぐことができます。
とは言え、2月の外は寒いまだまだので、頭と首を温かくして、軽いウォーキングをして身近に季節を感じていくこともこの季節大事なのかもしれません。

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