海洋プラスチック問題や汚染で私たちにできることって何だろう?
2025.8.6
目次
昨今話題の海洋プラスチックについての問題。ペットボトルやビニール袋などなど。
海洋プラスチック問題は、海洋生物だけでなく私たち人間にも深刻な影響を及ぼしています。
今回はそんな海洋プラスチック問題について、考えていきたいと思います。
海洋プラスチック問題の概要
海洋プラスチック問題の背景と現状
海洋プラスチック問題は、世界中の海洋環境における深刻な課題です。
毎年、世界中で約800万トンものプラスチックごみが海に流れ込んでいると推定されています。
これは、1分間にゴミ収集車1台分のプラスチックが海に捨てられている計算になるのだそうです。

風や雨によって街中から流れ出したプラスチックが、川を伝って最終的に海へと辿り着き、海にたどり着いたプラスチックごみは、分解されずに何十年も残り続け、海洋生物が誤飲したり絡まったりして命を落とすケースが後を絶ちません。
プラスチックは自然界で分解されるのに400年以上かかるとも言われています!
海洋生物に与える影響
調査によると、ウミガメの86%、海鳥の44%、海洋哺乳類の43%がプラスチックごみによって被害を受けているとされています。
さらに衝撃的なのは、「世界中の海鳥の9割の胃の中にプラスチックが含まれている可能性がある」という研究結果があることです。
これは、海に漂うプラスチックがどれほど多くの生き物に誤飲されているかを如実に示しています。

プラスチックは餌と間違われやすく、特に透明なビニール袋などはクラゲに似ているため、ウミガメが誤食する例が多いと報告されているそうです!
人間に与える影響
5mm以下の微小な「マイクロプラスチック」は、海に流れ込んだプラスチックごみが風化・摩耗することで発生します。このマイクロプラスチックを魚や貝が摂取し、それを私たちが食べることで体内に取り込まれます。

研究では、私たちは年間約1人あたり5万個ものマイクロプラスチックを摂取している可能性があると言われているのだそうです。体への影響はまだすべてが解明されていないそうですが、アレルギーやホルモン異常を引き起こす可能性があるとの指摘もあるようです。
最近の研究では、母乳や胎盤からもマイクロプラスチックが検出された報告もあるそうです!
こちらの動画では「なぜ海が汚れているのか」「その影響とは何か」といった海洋汚染の本質が分かります。ぜひご覧ください。
海洋プラスチック問題に対して私たちのできること
私たち一人一人が行動を起こすことで、海洋プラスチック問題に対する解決策を見つけることができます。

海洋プラスチック問題への取り組み事例
企業でも積極的な取り組みが見られます。
例えば、アウトドア用品メーカーでは、自社製品の素材に再生ポリエステルを使用するなど、環境に配慮した取り組みを行っています。さらに、顧客に修理サービスを提供し、製品の寿命を延ばすことで廃棄物の削減にも貢献しています。
そのほか、国連や各国の政府もプラスチック製ストローやレジ袋の使用禁止など、対策を進めています。
私たちは、自分たちの生活からプラスチック使用量を減らすことや、リサイクルを積極的に行うことで、海洋環境を守る一翼を担うことができます。

海のマイクロプラスチック
当記事でも何回か出てきているマイクロプラスチック。
マイクロプラスチックは、海や川だけでなく、大気や水道水、塩、ビールからも検出されています。
清掃活動中に実際に見つかったプラスチック片を見て、「これを魚が食べているのか…」と衝撃を受ける人も少なくありません。
砂浜のクリーンアップ時に見つけた、実際のマイクロプラスチックです。
これだけ近寄らないとプラスチックの存在に気付かないのがマイクロプラスチック。
もっと小さいものも多々あり、生き物が誤食するのも頷けます。
私たちの身体の中にも知らずに入っていることでしょう。
引用元:CLEAN WATER ACTION
引用元:CENTER for BIOLOGICAL DISCOVERSITY
まとめ
今回は海洋プラスチック問題について私たちにできることについて見ていきました。
簡単なことだが、それがかなり重要だということも多々あります。
個人個人の小さな意識の変化が環境改善に繋がっていきます。