犬は本当に笑うの?笑顔に見える行動の真意を徹底解説!
2025.7.29
目次
犬の口角が上がっている表情を見ていると、「まるで笑っているみたい」と感じたことはありませんか。しかし、その「笑顔」に見える表情は、人間と同じく本当に笑っているのでしょうか。
本記事では、一見すると笑っているように見える、犬の表情が何を意味しているのかについて詳しく紹介します。ぜひ最後まで、お読みください。
犬は「笑う」ことができるの?

結論から言いますと、犬が「笑っている」ようにみえる表情は、人間の笑顔の意味とは必ずしも一致しません。
犬が笑っているように見える表情としては、以下の2点があります。
・目を細める
・口角を上げる
それぞれの表情が、どういった感情のときに見られるかについて、詳しくみていきましょう。
目を細める
犬が目を細める表情をするケースとしては、以下のようなときがあります。
・まぶしい
・目に違和感がある
・リラックスしている
・不安、警戒心がある
・眠たい
・他の犬に対して脅威を与えるつもりがない
このように、犬が目を細める表情をするときには、必ずしも喜びの感情があるときだけではないことが、わかるかと思います。
なお、犬同士が目を合わせることは、その犬に対して挑戦するといった意思表示になります。つまり、目を合わせることによって、ケンカになることもありえるわけです。そのため、「脅威を与えるつもりはない」ということを伝えるために、目を細めるという表情をとるわけです。
口角を上げる
うれしいといった感情や、興奮しているとき・相手を威嚇しているときなどに、犬は口角を上げる表情をします。そのため、うれしい・楽しいといった気持ちのときだけ、口角を上げるわけではないため、必ずしも笑顔を意味している行為とはいえません。
リラックスしているときには、顔や口の緊張がゆるみ、口がうっすらと開くことがあります。このときに口角が上がる表情になります。犬同士が「一緒に遊びたい」と思ったときによく起きる表情です。
犬が楽しい・うれしいといったときの感情表現

それでは、人間の「笑顔」に該当するような、楽しいとき・うれしいときの犬の感情表現にはどのようなものがあるのでしょうか。主な感情表現としては、以下の4点があります。
・しっぽを高く上げ、ゆっくり揺らす
・リラックスして口元を開ける
・耳を伏せる
・その場で飛び跳ねる
このような表情・しぐさをする場合には、楽しい・うれしいといった感情にあるということになります。
実は要注意?笑顔と誤解されやすい行動

パンティングをしているとき
犬が口を大きく開けて、ハアハアと口呼吸をしている状態を、「パンディング」と呼びます。犬が口を開いて呼吸をしている状態を、「笑っている」と勘違いする人もいます。しかし、パンディングは単にリラックスしている状態のときだけ行われるわけではありません。
暑さによる体温調整、興奮状態、不安やストレスがある状態でも、パンディングが行われます。特に夏場や運動後にパンディングをしているときには注意が必要です。熱中症の初期症状の可能性がありえます。
そのため、パンディングをしているときには、体調をしっかりと観察するようにし、熱中症の初期症状が疑われるときには、医師の診察を受けるなど、しかるべき対処をしましょう。
口元が緩んで開いているとき
不安や不満があるときにも、口元が緩んで開くことがあります。このようなときには、不安・不満を感じている原因を取り除く必要があります。
たとえば、いつも遊んでいるおもちゃで一緒に遊んだり、安心する自宅に帰るなどの対応をするとよいでしょう。
舌が口からたれさがっているとき
舌が口からたれさがっている場合の原因の一つに、緊張状態にあるケースがあります。環境が変わってしまったり、飼い主以外の人間と会うときなどには、緊張状態となる場合があるでしょう。
そのようなときには、日ごろから使っているもの(例:タオル、おもちゃなど)を与えたり、他の人のいない場所に連れて行ったりして、緊張状態を緩和していく必要があるでしょう。
まとめ
犬が笑っているように見える表情には、安心・喜び・信頼といったポジティブな感情が込められているとは必ずしもいえません。
「笑っているように見える=必ずしも機嫌が良い」というわけではなく、体温調節や不安など、まったく別の理由でそうした行動をとっていることもあります。大切なのは、表情だけでなく、全体の行動や状況を観察して、犬の気持ちをしっかり読み取ることです。
犬の「笑顔」を正しく理解することで、より良い関係性を築いていきましょう。