なぜカニは横歩きで移動する?前歩きするカニもいるの?
2024.10.25
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皆さんはカニと聞くと「横歩き」をイメージするのではないでしょうか。実際、横に移動する姿がカニの特徴とされ、絵本や映像などでも「横歩き」が強調されていますよね。しかし、カニは横歩きだけではなく、種類によっては前後にも歩けるカニもいるんです!今回は、カニが主に横歩きで移動する理由や、前歩きができるカニの種類や生態について詳しく解説していきます。
カニが横歩きで移動する理由
カニが横歩きで移動するのはどのような理由があるのでしょうか?実はカニの横歩きは「関節の構造」と密接に関係しています。
カニの脚は、体の側面に向かって左右に広がるように配置されています
そのため、脚を真っ直ぐ前に動かすよりも左右に動かすほうが自然に動けるんだそう。この独特な関節構造は、スムーズな横移動を可能にしており、狭い場所で素早く動くのに適しています
カニの横歩きは、カニが敵からの攻撃を回避するためにも役立っています。横に素早く動くことで、敵に捕まりにくくなります。そのためカニの横歩きは自然の中で生き残っていく上で有利な移動手段とされてきました。横歩きが主な移動方法である種には、アカテガニやワタリガニなどが含まれ、主に浅瀬や海辺に生息しています。
進化的に有利?カニの横歩きの仕組み
カニの体は、甲羅によって上からの圧力に対して強固に守られていますが、その体形は前後に移動するには不便な構造です。また、カニの脚は数が多いため、前進や後退では脚がもつれやすく、動きにくくなります。そのため、左右の脚を交互に動かして横に歩くことで、効率的に移動できるようになっているそうです。
また、浅瀬で暮らすカニにとって、横歩きは狭い隙間に入り込む際や、敵が多い環境で瞬時に移動する際にも有利です。例えば、ワタリガニなどは横歩きで速く移動することが可能で、捕食者から逃げたり、素早く餌を取りに行くことができます。こうした点からも、横歩きはカニにとって進化的に有利な移動手段として定着してきたと言えるでしょう
前歩きするカニもいるの?
実は、すべてのカニが横歩きだけを行うわけではないんです!実際、アサヒガニなどのカニは、前後にも歩行が可能です。ここでもまた、関節の構造が関わってくるのですが、横歩きするカニとは、関節の柔軟性異なります。そのため、前進や後退ができるんです。このタイプのカニは、深海などで見られることが多く、環境や生活様式に合わせた多様な移動方法を持っています
前歩きするカニとしえアサヒガニが有名!
アサヒガニは前後に移動する際、重たい甲羅を支えながらゆっくりと前進します。このアサヒガニは他のカニとは異なる生態を示しています。深海では蟹にとって敵が少ない環境であるため、カニは速さよりも重心を安定させる歩行が求められます。前歩きをするカニは、関節を前に押し出すように動かし、脚がもつれないように調整しながら進む姿が観察されているそうです。
以下の動画でカニが前歩きしている様子が紹介されています!
横歩きのイメージはなぜ広まったのか
カニの横歩きが広く知られている理由には、私たちが身近に観察できるカニの種類が横歩きを得意とするものが多いことが挙げられます。例えば、海岸や川で見られるアカテガニやイソガニは典型的な横歩きのカニであり、その姿が私たちに強く印象付けられました。このため、「カニ=横歩き」というイメージが形成され、絵本やアニメなどでカニは横歩きするキャラクターとして描かれることが多くなりました
まとめ
横歩きするイメージが強いカニですが、実は、種類によって関節構造が違うため、前歩きも出来るんですね!カニも進化によって多様な移動手段が発達してきたことがわかります。