花に擬態するハナカマキリの特徴や生態、寿命をご紹介。
2023.7.14
目次
今回は花に擬態するハナカマキリをご紹介します。
ハナカマキリとは
ハナカマキリをご存知でしょうか。花にそっくりなカマキリです。
こちらが花に擬態したハナカマキリ。
これだけ拡大していたら流石に気付きますが、
このとおり、距離を離れて見るとパッと見では、ハナカマキリの存在が気付きにくいです。
写真でこれなので、実際に草むらなどで足元にある花にいたとしても気づけるかどうか。
それくらいハナに擬態するのが上手いハナカマキリ。
ハナカマキリの生態
節足動物門昆虫綱カマキリ目ハナカマキリ科
東南アジア一帯に広く生息しており、日本には野生はいない。
メスの体長は70mmほどだが、オスはその半分くらいと、オスメスで体長に差がある。
国内に多く生息しているハラビロカマキリで体長50~70mm。
大型のオオカマキリで、68~105mm。
そのため、他の種類のカマキリと比べるとハナカマキリは同じくらいの体長です。
ハナカマキリは主にラン科の花に擬態することから、「ランハナカマキリ」と呼ばれることもあります。
こちらがラン科の花の写真(この写真にハナカマキリはいませんよ)
幼虫の頃は、主に蜂などを食べて、成虫になると蜂や蝶など花に集まる獲物を捕らえることが多くなります。
これだけハナに似ていると、蝶や蜂は気付きにくいのでしょう。
ハナカマキリの寿命は?
ハナカマキリの寿命は、オスが成虫になってから1カ月程度。メスが1~2カ月程度だと言われています。国内には生息していないので四季で答えるのは難しいですが、暖かい時期に羽化して成長していくので、国内の飼育下のハナカマキリも暖かい時期や暖かい室温を保っている時に繫殖しているイメージです。
オスが4カ月ほどかけて成虫になって、そこから1カ月程度なので、5カ月程度。
メスが5,6カ月ほどかけて成虫になって、そこから1~2カ月程度なので、7~8カ月程度の寿命です。
一般的にカマキリは羽化してから幼虫~成虫までの寿命は7~8カ月程度なので、ハナカマキリの寿命も同じくらいという認識ですね。
もちろん、生息地や個体によって寿命の差はでます。
ハナカマキリの攻撃力
ハナカマキリは、その独特の外観と鋭い顎で知られていますが、実際にどれほどの攻撃力を持っているのでしょうか?
ハナカマキリの狩猟方法と戦略
ハナカマキリは、主に昆虫を捕食する肉食動物です。
彼らは高速かつ正確な動きを使って獲物に忍び寄り、驚くべき反射能力を持つ大顎で獲物を捕らえます。
ハナカマキリは素早く攻撃し、その鋭い顎で獲物の首や体を噛み切ります。
彼らの攻撃は非常に効果的であり、小さな昆虫たちはその力に抵抗できません。
ハナカマキリはまた、自身の身を守るためにも攻撃力を活用します。
狩猟中に敵に襲われた場合、彼らは瞬時に大顎を振り回し、相手を威嚇します。
さらに、ハナカマキリは獲物を捕らえた後、その場で脚を使って体を固定し、獲物を食べることができるようにします。
ハナカマキリの捕食対象と生態系への影響
ハナカマキリは幅広い昆虫を捕食することができますが、特に蚊やハエなどの害虫に対して効果的です。
彼らは農作物や庭園を守るために重要な役割を果たしています。
ハナカマキリが生息する地域では、昆虫の個体数が制御され、生態系のバランスが保たれます。
ハナカマキリの攻撃力は、その小さな体からは想像できないほどのものです。
彼らは狩猟技術と戦略を駆使して獲物を捕らえ、生態系において重要な役割を果たしています。
ハナカマキリの繁殖行動
ハナカマキリは、非常に興味深い繁殖行動と生存戦略を持っています。
メスのハナカマキリは、交尾後にオスを捕食することがあります。
オスは自己犠牲となってしまいますが、この戦略はメスが十分な栄養を得て、子孫を生むためのリソースを確保するための効果的な方法です。
ただこれはハナカマキリに限らず、他のカマキリの種類でも見られる繫殖行動になります。
まとめ
個人的に、子供の頃一番好きだった昆虫。それなのに、初めて生で見たのは、2019年頃にニフレルで。
その際も、数秒間探してしまいました。
この水槽の中にいるのはわかっていて探した。しかもハナカマキリとわかっているので、花を中心に。
結局花びらの上にいたのですが、わかっていても数秒かかるくらいの擬態は流石だと思いました。
いつか野生のハナカマキリを見てみたいものです。