花に擬態するハナカマキリの特徴や生態、寿命をご紹介。
2025.6.17
目次
今回は花に擬態するハナカマキリをご紹介します。実は「狩りの達人」だと知っていますか?
ハナカマキリの秘密をわかりやすくご紹介します。
ハナカマキリの見た目
ハナカマキリをご存知でしょうか。花にそっくりなカマキリです。
こちらが花に擬態したハナカマキリ。

これだけ拡大していたら流石に気付きますが、
写真でこれなので、実際に草むらなどで足元にある花にいたとしても気づけるかどうか。
それくらいハナに擬態するのが上手いハナカマキリ。
ハナカマキリは主にラン科の花に擬態することから、「ランハナカマキリ」と呼ばれることもあります。
欄の花の写真(ハナカマキリはいません)

欄の花に擬態したハナカマキリ

さらに、こちらはハナカマキリが擬態している動画です。カマキリには見えませんので、ぜひご覧くださいませ。
ハナカマキリの生態・特徴
・節足動物門昆虫綱カマキリ目ハナカマキリ科
・東南アジア一帯に広く生息(日本には野生のハナカマキリはいない)
・体色は白やピンク
・メスは体長約6–7 cm/オスは2–3 cm
特徴
時には茶色っぽく色を変えて周囲の環境に溶け込みます。実は色は数日のうちに変化可能です。
この「色変化」は、より自然に溶け込むため、光や湿度に応じて体色を適応させることが可能なんです。

メスは体長約6–7 cm、オスは2–3 cmと倍以上の差があります。
国内に多く生息しているハラビロカマキリで体長5〜7㎝。大型のオオカマキリで、7~10㎝。
そのため、他の種類のカマキリと比べるとメスのハナカマキリは同じくらいの体長です。
オスは小さいからこそ俊敏で、交尾時に食べられないよう、小さな隙を狙って接近し、すぐ逃げるのです。
生態
幼虫の頃は、主に蜂などを食べて、成虫になると蜂や蝶など花に集まる獲物を捕らえることが多くなります。
研究では、本物の花よりも多くのミツバチを誘い込めるという驚きの結果も あるんだそうです。
これだけハナに似ていると、蝶や蜂は気付きにくいのでしょうね!!
幼虫の頃は、花の匂いに似た化学物質を出して蜂を誘う「化学擬態」まで使います!
ハナカマキリを含むカマキリの仲間では、交尾中にメスがオスを食べてしまうことが、自然界でよく起きます。
オスは自己犠牲となってしまいますが、この戦略はメスが十分な栄養を得て、子孫を生むためのリソースを確保するための効果的な方法です。

ハナカマキリの寿命は、オスで約5カ月、メスで約7〜8カ月。成虫になってからは、オスは約1カ月、メスは1〜2カ月ほど生きるとされています。一般的なカマキリと同じくらいの寿命です。
もちろん、生息地や個体によって寿命の差はでます。
ハナカマキリの攻撃力
ハナカマキリの狩猟方法と戦略
ハナカマキリは俊敏な動きと鋭い大顎で獲物を仕留めます。
獲物に素早く忍び寄り、首や体を噛み切って動けなくし、脚で押さえてその場で捕食します。
また、敵に襲われた際には大顎を使って威嚇し、身を守ることもあります。
捕食対象と生態系への影響
ハナカマキリは蚊やハエなどの害虫を効果的に捕食し、農作物や庭園を守る役割を果たしています。
優れた狩猟技術と攻撃力で昆虫の個体数を調整し、生態系のバランス維持にも貢献しています。

人間には無害!
噛むことはありますが毒はなく、ペットとして飼育する人もいます。取り扱いには注意が必要ですが、比較的おとなしい生き物です。
引用元:KIDS DISCOVER
引用元:IN DEFENSE OF PLANTS

まとめ
個人的に、子供の頃一番好きだった昆虫。それなのに、初めて生で見たのは、2019年頃にニフレルで。
その際も、数秒間探してしまいました。
この水槽の中にいるのはわかっていて探した。しかもハナカマキリとわかっているので、花を中心に。
結局花びらの上にいたのですが、わかっていても数秒かかるくらいの擬態は流石だと思いました。
いつか野生のハナカマキリを見てみたいものです。