オオワシは日本の天然記念物。寿命や生態や生息地をご紹介
2023.2.23
目次
今回は日本の天然記念物にも指定されているオオワシについてご紹介します。
オオワシとは
オオワシは、鳥綱タカ目タカ科オジロワシ属に分類される鳥類です。
オオワシの体長はオスの方が90cm前後。メスは100cm前後。
メスの方が大きい傾向にあります。翼を広げた大きさは何と240cm近くにも。
日本に生息する最も大きな鳥類とされています。
ちなみに、ワシの中でも「カッコイイ!」「大きい!」で有名なハクトウワシも、大きさは同じくらいです。
オオワシの特徴は大きさだけではありません。
黒い体毛で覆われて、翼や尾に白い体毛の部分があります。そして、嘴は黄色とも黄金とも言える色。
まさにワシ!って感じの見た目です。
オオワシの生息地
オオワシは日本では、北海道で生息しています。
と言っても渡り鳥な為、年中いるわけではありません。
基本的にはオオワシは、越冬をする為に北海道にやってきます。
寒さを凌ぐ為に冬に北海道に来るってことは、普段の生息地は、冬の時期になると北海道よりも寒くなる地域に生息しているということですね。
オオワシに限らず、主にロシアや北極圏など寒い地域で生息している鳥類は、冬になると北海道を始め日本国内に飛来してくるのは有名です。
ハクチョウも冬の時期に見られるのは越冬する為に、来ている鳥なんですよ!
オオワシは寒さに強い?
オオワシは寒さに強い鳥類だと思われます。
越冬してくるとは言え、冬の北海道は十分に寒いです。その寒さは流氷が出来るくらいです。
ただ、オオワシはこの流氷でさえ、休息ポイントにします。
さらに、流氷や沿岸に打ち上げられた魚類や哺乳類の死骸をそこで食べることもあります。
その為、流氷の冷たさにも強い鳥類なのだと思います。
越冬の時期は、とても寒い知床や北海道のオホーツク海沿岸にて、オオワシが群れで見られることもあります。
東京や大阪で生活をしている身からすれば、冬の北海道は確かに寒いですが、ロシアなどの北寄りの地域からすれば、北海道は暖かい部類に入るのでしょう。
オオワシの寿命は?
オオワシの寿命は野生環境下では約20 ~ 30年で飼育環境下では約50年と、大きな差が開いています。
それだけ、過酷な自然環境の元、生きている鳥だということもわかりますね!
オオワシは天然記念物で絶滅危惧種?
オオワシは昭和45年(1970年)、天然記念物に指定されました。
また絶滅危惧種でもあり、絶滅危惧Ⅱ類(環境省第4次レッドリスト)に登録されています。
個体数は、繁殖地の中心であるカムチャツカ半島で約1,200つがいが繁殖しているといわれている。
さらに、サハリン北部の繁殖つがいは、70~80つがい。
種としての総個体数は約4,600~5,100羽と推定、減少傾向にあるそうです。(IUCN, 2013)
日本の北海道東部を中心に約1,400~1,700羽が各地に分散して越冬する。
まとめ
今回は日本最大の鳥、オオワシについてご紹介しました。
日本最大の鳥であり、日本の天然記念物であり、絶滅危惧種でもある。
越冬しにくる地域も都心からは離れていますし、オオワシは警戒心も強い為、なかなか野生のオオワシには出会えません。
ただ、とても貴重な鳥なので、もし見かけたらゆっくりと観察してみてくださいね。