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二ホンイヌワシ

絶滅危惧種イヌワシの特徴や生態とは?生息地・狩り・握力などをご紹介

2024.3.9

目次

日本の猛禽類の中では最大級の種類の1つ、二ホンイヌワシにご紹介します!

二ホンイヌワシは絶滅危惧種にもなっている鳥類なので、野生ではほとんど会えないかも?

二ホンイヌワシはどんな鳥?

二ホンイヌワシは、その名の通り日本に生息しているイヌワシです!

イヌワシは成長になると頭の毛色が金色になることから、【Golden Eagle】と言われることもあります。学名は【Aquila chrysaetos】で、日本にいる二ホンイヌワシの学名は【Aquila chrysaetos japonica】と言われています。

二ホンイヌワシって?

分類はタカ目 タカ科

学名「Aquila chrysaetos japonica」

絶滅危惧ⅠB類(EN)【ⅠA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの】にリストされている。つまり、今すぐでは無いが、このまま何も変わらなければ近い将来の日本の空で見ることが出来なくなるかもしれないということですね!

主に北海道、東北から中部、中国地方の日本海側を中心に生息しており、四国、九州ではごくわずかに生息するだけになっている。

生息数は650羽と推定(環境省希少猛禽類調査(H16年)

参考:環境省 イヌワシ

イヌワシ
画像引用元:Adobe Stock

二ホンイヌワシの特徴

全長81cm ~ 89cm 翼開長 168cm ~ 213cmにもなる大型の鳥類です。この大きさは国内の鳥類では最大級になります!

イヌワシの翼・体毛

イヌワシの翼や体毛は茶色・濃茶色をしています!

二ホンイヌワシ
画像引用元:Pixabay

こちらの写真だとわかりやすいですが、イヌワシの後頭部が黄褐色のような色ですよね?

二ホンイヌワシ
画像引用元:Pixabay

この黄褐色は金色に近い色でもあるので、イヌワシの英名が【Golden Eagle(ゴールデンイーグル)】なのです!

黄褐色(おうかっしょく)とは?

暗い橙色のことです。 「褐(かつ)」は粗い毛で織った衣服のことで、黒みを帯びた茶色を表します。

文章引用元:伝統色のいろは 黄褐色

イヌワシの嘴や足

嘴はシルバーっぽい色をしており、先端が黒い色をしていますね!

足は羽毛のが無くなると黄色っぽい色が見てわかりますね!

二ホンイヌワシの足
画像引用元:Pixabay

爪は黒くそして鋭い!この爪を使ってイヌワシは獲物を捕らえるわけです。

イヌワシの握力と狩り

イヌワシはその鋭い爪に加えて握力も強い。だから、一度捕まった獲物はそう簡単には逃げれないのです。なんと、その握力は100kg近いと言われております。

成人男性の平均握力は47kg ~ 50kg程度です。リンゴを潰すのに必要な握力が70kg程度だと言われているので、イヌワシは簡単にリンゴを潰せてしまう握力を持っているということですね!

イヌワシは主に、ノウサギやリス、ハトやヘビなどの小動物を狩って食べています。狩りの際には、獲物を確認できるように、高い場所(上空を飛びながらや木の上)から獲物を探します。そして、獲物を狙って舞い降りていき鋭い爪と強力な握力で捕らえるのです。

イヌワシは水中に飛び込み、鋭い爪を使って魚を捕まえることもあるそうですよ!

捕らえた獲物は足で抑えながら、これまた鋭い嘴で器用に食べます。

こちらの動画では疑似餌を使い、イヌワシの狩りの光景を見ることができます!

動画引用元:BBC Earth

動画は、【BBC Earth】 のYoutubeを掲載させていただきます。

イヌワシが絶滅危惧種になっているわけ

二ホンイヌワシの個体数が減少している原因としては、人為的要因としてダム・林道などの大規模開発や、イヌワシが食べている動物の減少、狩りを行う空間の減少などが考えられています。

特にイヌワシの狩りには草原や伐採地などの開けた空間が必要です。この空間の減少は人為的な開発が大きな要因かもしれません。

伐採地(ばっさいち)とは?

林などの樹木を伐採してまだ植林を行っていない土地を指します

世界的にみると、イヌワシの多くは広い草原地帯に生息していることが多く、日本のイヌワシのように山地地帯などで生息しているのは稀だそうです。

まとめ

今回は二ホンイヌワシについてご紹介しました。

野生の二ホンイヌワシはなかなか出会えないと思います。

そのため、動物園などに行った際に二ホンイヌワシに出会ったらぜひゆっくりと観察してみてください。

その姿、かなり貴重なのです!

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