オオムラサキは強い蝶!?スズメバチも追い払う国蝶の特徴や生態
2024.3.30
目次
オオムラサキというチョウをご存知でしょうか。名前だけ聞いてもパッと姿を思い描ける方は少ないのでは?
ただ、このオオムラサキは実は日本の国蝶にもなっているチョウなんですよ!
今回は、このオオムラサキについてご紹介していきますね!
オオムラサキはどんなチョウ?
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科に分類されるチョウの1種です。オオムラサキは、内側が青紫色で外側が黒い色で、白や黄色っぽい模様がある羽根を持つ蝶です。
主に、日本や朝鮮半島や中国などに分布しており、日本では全国的に分布していますが、山や林など、木々が多い場所に生息しています。
カブトムシやクワガタムシと同じような生活環境に主に生息している為、公園や道端などではまず見られないくらい珍しい蝶でもあります!
オオムラサキは強いの?
オオムラサキはチョウの為、蜜を吸います。ただ生息している林や山は花よりも樹木の方がもちろん多い場所です。その為、オオムラサキは樹木の樹液を吸います。
この樹液は、オオムラサキだけでなく、カブトムシやクワガタムシの主食にもなります。さらに、オオスズメバチなどの毒性の強い昆虫も樹液を吸いに来ます。
樹液は至る所で吸えるわけではないので、この樹液を巡って昆虫同士でも戦い(縄張り争い)が発生します。
この縄張り争いでオオムラサキは、チョウには珍しくオオスズメバチなどの他の昆虫に向かっていきます!そして、大きな羽音を立てたり羽ばたいたりして、オオスズメバチすらも追い払うと言われています。この強さはチョウの世界では最強かもしれないと私は思います。
この強さは意外と知られているので、オオムラサキ=強いという印象を持っている方が多いのですね。
オオムラサキは国蝶
オオムラサキは日本の国蝶とされています。ただ国の法律で決められているわけではなく、昆虫学会で定められているとのことです。
日本昆虫学会 The Entomological Society of Japan
オオムラサキの強さや雄大さ、美しさなどが国蝶として相応しいとなったようですね!
前述のとおり、オオムラサキは日本の固有種ということではないので、それでいて国蝶になるのは結構珍しいパターンでは?と私は思います。
実は絶滅危機種
その国蝶のオオムラサキも実は準絶滅危惧種に指定をされています。
個体数減少の理由は、生息地である雑木林などの減少が原因の1つとしてあげられています。ただでさえ都会や町中では見ることが出来ない珍しい蝶のオオムラサキ。今は生息地でもなかなか見つからない珍しいチョウへとなっていっています。
国蝶として定められたオオムラサキが絶滅しないように、環境保全の取り組みの意識が必要ですね!
まとめ
今回はチョウの中でも強いと評判のオオムラサキのご紹介をいたしました。国蝶にもなっているオオムラサキのことを知っていただき、もし野生で見かけた際はその雄大さや美しさと共に、強さもそっと観察してみてくださいね。