世界最大のトカゲ、コモドオオトカゲ(コモドドラゴン)の特徴や生態とは
2025.2.8
目次
今回は「コモドオオトカゲ」についてご紹介します。
別名「コモドドラゴン」と呼ばれる所以とは!
コモドオオトカゲ(コモドドラゴン)ってどんな生き物?
爬虫綱有鱗目オオトカゲ科オオトカゲ属
トカゲ界最大級の大きさ
体長約3m/体重約47kg〜90kg
毒を持っている
インドネシアのコモド島に生息
コモドオオトカゲは、爬虫綱有鱗目オオトカゲ科オオトカゲ属に分類される動物です。
トカゲ界最大級の大きさを誇り、尻尾までを含めると大きいものは3m越えをしていきます。
3m越え、つまり人間の大人よりも大きいトカゲです。その姿はまるで恐竜を彷彿させます。
体重は約47kg〜90kgになり、最大記録では体長約3.13m、体重約166kgという個体も確認されているんだそうです。
このコモドオオトカゲは、インドネシアの小スンダ列島のコモド島にだけ生息している固有種です。
そして、コモドオオトカゲはコモド島の生態系(食物連鎖)の頂点に君臨しています。

コモドオオトカゲは優れたハンター!
コモドオオトカゲは優れたハンターとして知られています。主にシカやイノシシなどを捕食しますが、狩りの時には、毒と嗅覚を駆使して獲物を仕留めます。
驚異の毒と細菌兵器!?
コモドオオトカゲが獲物を仕留める方法として「唾液に含まれる細菌によっての感染」という説が一般的な考えとされていましたが、近年の研究によって、コモドオオトカゲが「毒」を持ち、獲物を仕留めている事が分かったそうです。コモドオオトカゲの毒により捕食者は数日以内に衰弱していき、最終的に捕食されるのです。
優れた嗅覚!
コモドオオトカゲは、舌を使って空気中の匂いを感知する能力を持っています。その感度は約4km先の獲物の臭いを嗅ぎ分けることがでるそうです。この驚異的な嗅覚を使って、毒により数日かけて衰弱させておいた獲物を探し当てるのだそうです。
自分の持つ能力を巧みに使い、獲物を仕留めるコモドオオトカゲはとても優れたハンターとも言えますね。

引用元:SMITHSONIAN’S NATIONAL ZOO & CONSERVATION BIOLOGY INSTITUTE
コモドオオトカゲの食事
コモドオオトカゲは獰猛な肉食動物です。
前途した通り、死体も食べますし、狩りをすることもあります。
こちらの動画をご覧ください。
体格の良い大人の男性も力負けするくらいの力強さと、餌に対する執着心があります。
コモドオオトカゲの動画をYoutubeで調べると、狩りをしている姿をとらえた映像もありますので、ご興味のある方はご自身でも探してみてくださいませ。
この動画でもそうですが、歩き方・唸り声などは確かにドラゴン!という感じはしますね。
コモドオオトカゲは時には人間を襲うこともあるくらい、危険な動物です。
トカゲというより、恐竜に近い空気を感じます。
オスがいなくても卵を産める生命の神秘
これには驚きました。コモドオオトカゲは「単為生殖」ができる種類だそうです。
これは、オスがいない環境になってもメス1頭だけで子供(卵)を産むことが可能な能力のことです。
環境に応じた柔軟な繁殖戦略といえますが、脊椎動物でこの能力がある種類は極めて珍しいそう。
コモドオオトカゲは実は共食いをする種類でもあります。
その為、敵から逃げるために孤立することも多く、単独でも子孫が残せる能力がついたのではと考えられています。

コモドオオトカゲの寿命
コモドオオトカゲの寿命は野生で約20〜30年とされています。
そして実は、コモドオオトカゲは絶滅危惧種です。
推定ではありますが、コモドオオトカゲの個体数は3000頭ほど。
レッドリストには、【絶滅危惧I類 (CR+EN) ※ 絶滅の危機に瀕している種】に登録されています。
単為生殖できる生き物ですが、固有種の為、そもそも個体数は多く無いようです。
また、食物連鎖の頂点に立つ動物はどの地域でも個体数は少ない傾向にあります。
食べる側の動物の為、数が多すぎると獲物が食べつくされる。つまり、いずれ餓死する。
さらに気候変動による生息地の環境の変化や密漁により減少していると言われています。

まとめ
今回は世界最大のトカゲ、コモドオオトカゲをご紹介しました。
生で観る機会はほとんど無いかと思いますが、もし観れる機会があれば、安全なところからゆっくり観察してみてくださいね。
たぶん、生で観たらまずはその大きさに驚かされることでしょう。