地域猫と野良猫の違い、TNR活動で近所で生まれ育った子猫がさくらねこになりました
2024.1.24
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皆さんは時折街中で耳をカットされている猫を見たことはありませんか?
耳の形が桜の花びらのようになっていることからさくらねこ、と呼ばれます。
地域猫にする活動は、TNR活動と言います。TNRとは、「Trap(捕獲)」「Neuter(去勢・避妊手術)」「Return(返す)」の頭文字を表します。猫を捕獲し、去勢・避妊手術をおこない、元いた場所に返す一連の活動を示します。
今回は私の庭で生まれ育った子猫をさくらねこにした経緯をお伝えしたいと思います。
母猫との出会い
秋ころ、家の庭に黒と白の柄の猫が遊びに来るようになりました。
鼻の下にヒゲのように黒い模様があるため勝手にチャップリンと呼ぶようになりました。数年住んでいる場所ですが、定期メンバーの猫たち以外は見たことがなかったため、新顔だな、としか思っておりませんでした。
チャップリンは臆病な性格なのか、窓のすごく近くまで来ていることはあっても、私たちの顔を見ると尻尾を太くして逃げていく様子がいつも見られておりました。4日から1週間に一度、外を散歩している様子が見られておりました。
いきなり現れた子猫たち
秋の終わり頃、庭に2匹の子猫とチャップリンがいる様子が見られました。
チャップリン、メスだったんだ、という思いと、少し大きくなった子猫を連れてきたチャップリンは、ここを子育ての場所に選んだんだ。と思いました。黒い猫とキジトラの猫でした。
2匹の兄弟は、隣にある畑や私の家の庭を駆け回りながら過ごしていました。
秋も終わり、肌寒い日が続いてきていたため、私たちは、猫たちが無事に冬を過ごせるように外に発泡スチロールで作った箱を設置しておきました。
朝、窓を開けると発泡スチロールの箱の中から2匹の子猫が顔を出す様子が可愛いくて、ついつい目が細まります。近寄るとすごい勢いで逃げてしまうため遠目から見守っておりました。
冬を越えたらいつか、この家族はどこかへいくのだろうと思いながら。
いつの間にかいなくなっていた母猫
それから年が明け、毎日チャップリン一家と、いつもの定期で散歩しに来る猫を窓の外から見守っている日々でした。ある日、何故か子猫たちの姿しかありませんでした。大体チャップリン一家が来てから3ヶ月くらい経った頃でしょうか。
母猫が、ここなら安心だと置いていったのか、迷子になって離れ離れになってしまったのか、理由は定かではありませんが、まだ毛がぱやぱやしている、大人の顔をしていない猫たちの居所になってしまったのです。
1月の寒空の中、2匹の子猫は外で耐えられるのだろうか、そう思いながら、水とご飯をあげることにしました。
ご飯をあげる時にそっと窓を開けると入ってくるようになった2匹の子猫。触ろうとすると威嚇をシャーっと威嚇をする子猫たち。それでも暖かくなったら違う場所へ引っ越すかな、どうだろうか。と思いながら過ごしておりました。
保護猫団体と協力し野良猫からさくらねこへ
桜の時期が過ぎた頃、黒猫は雄猫だからか、テリトリーを広げるためなのか、3日に一度くらいしか顔を出さなくなりました。キジトラは雌だからかあまり色々な場所へいっている様子は見受けられませんでした。
ですが、トイレにしている場所は固定しているのか、外に猫の糞が見られているので、時折まとめて片付けたりしておりました。
野良猫が嫌がられる原因の一つ、糞害。寄生虫が糞の中にいたりして、小さい子が間違って触ったりすると大変なことになるため、定期的な清掃は欠かせませんでした。
そんな中、キジトラ猫が発情期が来たような声が聞かれるようになりました。
野良猫が嫌がられる原因のもう一つの理由、発情期の鳴き声。早朝に外ですごい勢いで鳴いていたため、近所から苦情が来て、駆除対象になってしまったらどうしよう、それに、この場所で、増えられたら大変だ。
そう思った私たちは、色々と調べ、地元の保護猫団体へ連絡ここで育ってしまった猫たちを地域猫にすることを決断しました。その際にTNR活動についてのことも知りました。
その頃には家の中にも遊びに来た感じで入ってくることもあったため、捕獲してもらう日は家の中に猫を入れておきました。外に出たいと窓きわで鳴いていましたが外に出てしまっては捕獲できないと思い、家にいてもらいました。捕獲した後は翌日手術をし、手術をした後引き取りに行く、という流れでした。その時には夏だったため、手術した日に外にすぐ出して感染してしまったら怖いので、猫用のゲージを借りて、家の中で3日ほどいてもらいました。
痛かったのか、怖かったのか、2匹で丸まって寝ていた様子を見て、とりあえず無事に終わってよかったことや、感染せず元気になってほしいことを祈り過ごしました。ペット禁止でなければそのまま家の子には出来たのですが、なかなか現状難しいことがある我が家では精一杯できることがあれば、と思いいました。
幸せに暮らす子たちが増える取り組みを
外に住んでいる猫たちが一概に全て不幸なのかどうかは計り知れませんが、家の中で寒さや暑さを凌ぎ、飢えることがない生活を送っている猫たちは幸せなのかな、とは思います。
現在、住んでいる地区によっては、市役所等に申請すれば、野良猫を地域猫にするための補助金出してくれているところもあります。
私が住んでいる地域は補助金が出たため、ほぼ、お金が掛からず行うことが出来ました。
外にいる野良猫は可愛いと餌付けをすると、栄養たっぷりになるため繁殖してしまうそうです。
逆に飢えている猫は繁殖する体力がないそうです。
出来るだけ、暖かく、暑くない、危険に晒されず、飢えることがない子たちが増えるよう、保護活動やTNR活動が広まり、家族として迎えてくれる人が増えることを願います。