世界三大珍獣の基礎知識と日本で会える動物園一覧2025年版
2025.8.29
目次
2025年6月に、和歌山県白浜町の「アドベンチャーワールド」で飼育されていた、ジャイアントパンダ4頭が中国に返還されました。そのため現在(2025年8月時点)、日本国内で観られるジャイアントパンダは、上野動物園の2頭(シャオシャオ・レイレイ)だけとなっています。
ジャイアントパンダは、オカピ・コビトカバとあわせて、「世界三大珍獣」と呼ばれています。
そこで、本記事では世界三大珍獣である、ジャイアントパンダ・オカピ・コビトカバの生態や、日本国内で会える場所について紹介します。ぜひ、最後までお読みください。
世界三大珍獣と呼ばれる理由
世界三大珍獣の名付け親は、動物学者の高島春雄だと言われています。高島は、1950年に名古屋で発足した「動物分類学会(現在の、日本動物分類学会)」の創立に携わった人物として有名です。
世界三大珍獣に、ジャイアントパンダ・オカピ・コビトカバが選ばれた理由は、詳しくは分かっておりません。おそらく、「野生下における個体数が少ない」「生息域が限定されている」といった理由で選ばれたのではないかと言われています。
世界三大珍獣の紹介
ここでは、世界三大珍獣であるジャイアントパンダ・オカピ・コビトカバの生態や、生息域・2025年8月時点で日本国内で観られる施設などを紹介します。
ジャイアントパンダ

基本情報は、以下のとおりです。
生息域 | 中国・西部の山地(四川省など)の標高1,300~3,600m周辺 |
体長 | 150~180cm |
体重 | 64~125kg |
主食 | 竹 |
日本国内で観られる施設(2025年8月現在) | 上野動物園(東京都) |
ジャイアントパンダは、日本でとても人気のある動物であり、休日などはジャイアントパンダの展示されている施設前は、長蛇の列になることも少なくありません。人気の理由は、その愛らしい姿や仕草にあるのでしょう。
上野動物園の2頭のジャイアントパンダは、中国野生動物保護協会との間で締結された「ジャイアントパンダ保護研究実施の協力協定」に基づいて、貸与されています。この協定では、貸与されているジャイアントパンダの所有権は中国にあると定められているため、協定で約束した期間を過ぎると、中国に返還されることになります。
オカピ

基本情報は、以下のとおりです。
生息域 | アフリカ・コンゴ民主共和国の熱帯雨林 |
体長 | 200cm |
体重 | 250~330kg |
主食 | 木の葉・小枝・木の芽など |
日本国内で観られる施設(2025年8月現在) | ・よこはま動物園ズーラシア(神奈川県) ・横浜市立金沢動物園(神奈川県) |
オカピは一見すると、シマウマの仲間のような姿をしていますが、実はキリンの仲間です。なお、キリン科の動物はキリンとオカピの2種しかいません。
野生では、警戒心が強いことや深い森の中でひっそりと生息していることから、めったに人前に現れることはないと言われています。
また、野生では単独で行動していることから、野生のオカピの生態にはまだまだ分からないことが多いとのことです。
コビトカバ

基本情報は、以下のとおりです。
生息域 | 西アフリカの密林 |
体長 | 150~175cm |
体重 | 160~270kg |
主食 | 水生植物、木の葉、草、コケ |
日本国内で観られる施設(2025年8月現在) | ・いしかわ動物園(石川県) ・上野動物園(東京都) ・東山動植物園(愛知県) ・NIFREL(大阪府) ・神戸どうぶつ王国(兵庫県) |
コビトカバはカバに似ていますが、カバよりもずっと小さく、カバの祖先の姿を保っている貴重な動物です。生態は夜行性であり、単独行動をしています。
また、比較的温和な性格であり、出産も子育ても陸上で行うといった点が、カバと大きく異なります。
身体の皮膚を紫外線や細菌から守るために、色は透明ですが光に当たると薄ピンク色に見える特殊な液体を出すといった点は、カバと同じです。
まとめ
今回は、世界三大珍獣である、ジャイアントパンダ・オカピ・コビトカバについて詳しく紹介しました。紹介した大部分の動物は、開発によって生息域が狭められ、その数を減らしております。
いずれの動物も、現在(2025年8月時点)は、日本国内の動物園で観覧できます。ジャイアントパンダについては、今後中国に返還されることになりますので、早めに観覧に行くことをおすすめします。