海はなぜ夏に温かくなるの?水温が上がる仕組みについて
2026.8.10
目次
夏になると海水浴が楽しめるほど海が温かくなりますが、冬の海はとても冷たいですよね。でも不思議なことに、真夏の気温が35℃を超えても海の水温は30℃を超えることはほとんどありません。なぜ海は気温ほど温まりにくく、それでも夏にはしっかり温かくなるのでしょうか。その仕組みと、近年の海水温上昇の実態を解説します。
海が夏に温かくなる3つの理由
海水温が夏に上がる理由は、主に3つの要因が重なっています。
① 夏は太陽光が海面に多く届く
夏は太陽の位置が高く、日射角度が急なため、同じ面積の海面に届く太陽エネルギーが冬より多くなります。また日照時間も長いため、1日に海が受けとる熱量が増えます。海面が受け取った太陽エネルギーは、まず表層の数十メートルの水を温めます。
② 水は温まりにくく冷めにくい
水は陸地(砂や岩)と比べて温まりにくく冷めにくい性質があります。そのため海水温の変化は気温より緩やかで、春から徐々に温められた海が夏の終わりに最も温かくなります。日本近海の海面水温が最高になるのは気温ピーク(7月)より1〜2ヶ月遅れた8〜9月です。
③ 夏は風が弱く表層が混ざりにくい
風が強いと海面の水が下の冷たい水と混ざり合って温度が下がりますが、夏は風が比較的穏やかなため表層の温かい水がそのまま保たれやすくなります。これを「成層化」といいます。秋になると風が強まって海面が混ざり始め、水温が下がっていきます。

日本近海の水温は上がり続けている?
近年、夏の海水浴で「海が温かすぎる」と感じることが増えていませんか?実は気象庁のデータによると、日本近海の海面水温は長期的に上昇し続けています。
気象庁の観測によると、世界の海面水温は100年あたり約0.62℃のペースで上昇しており、2024年には平年比+0.44℃と観測史上最高値を記録しました。
特に日本近海では温暖化のペースが速く、100年あたり+1.33℃も上昇しています。
この上昇は様々な問題を引き起こしています。

海水温上昇が生き物や気候に与える影響
サンゴの白化
水温が1〜2℃上がるだけでサンゴが共生藻を失って白化します。沖縄・奄美のサンゴ礁では近年大規模な白化が相次いでいます。
魚の分布域の変化
北海道近海でブリが急増・サンマが減少するなど、魚の生息域が北上しています。日本の食卓や漁業に大きな影響が出ています。
台風の強大化
海水温が高いほど台風のエネルギー源となる水蒸気が増えます。近年の台風が大型化・強力化しているのも海水温上昇が一因と言われています。
クラゲの大量発生
海水温の上昇でクラゲの繁殖期間が長くなり、発生数が増加しています。夏の海水浴でクラゲに刺される被害が増えているのもその影響です。

まとめ
夏の海を楽しみながら、海の温暖化についても考えてみようと思いました。












