座礁したクジラは触ってはいけない?クジラの座礁はなぜ起こる?
2024.1.2
目次
今回はクジラの座礁についてご紹介します。クジラの座礁は国内でもたまにニュースになります。
大型のクジラのマッコウクジラやザトウクジラの座礁もありますが、小型のオキゴンドウなどが多数で座礁するということもあります。
そもそもクジラの座礁とは?
クジラの座礁とは、クジラが海岸や浅瀬に突然上陸し動けなくなる現象を指します。
座礁している状態のクジラは非常に深刻な状況であり、生命の危機もしくはすでに死を迎えている場合がほとんどです。
座礁したクジラを発見した人々が海に戻そうとする場合もございますが、クジラは種類にもよりますが成体では25~30トン以上になることが多い。
そのため、なかなか人力で海に戻すことは難しいですし、例え海に戻れたとしても、すでにクジラは体力をかなり消耗している可能性が高いので、生存は難しい。
クジラの座礁はなぜ起こるの?その理由とは
クジラが座礁する理由はさまざまあるとされています。
一部の理由をご紹介していきます。
自然現象が理由
例えば、老衰や病気やケガなどで体力が失われたクジラの場合、波に逆らえずに海岸まで運ばれてしまうことがあります。そのまま潮の満ち引きの影響などで座礁してしまいます。
獲物を追うもしくは補食者から逃げる行動が理由
補食者としてオキアミや魚などを食べようと夢中になって、気づかないうちに波打ち際まできてしまい、そのまま座礁してしまうことも考えられます。
逆に獲物になってしまい、シャチなどの補食者から逃げるのに必死になって、方向を見失い波打ち際まできてしまい、そのまま座礁することもあります。
※特にシャチの場合は、わざとクジラを座礁させるために波打ち際に追い込むという狩りをする場合もあります。
人間の影響が理由
これは、ケガに繋がる原因を人間が作っている場合ということですが。
①人間が動かしている船と衝突してケガをする。
②漁業の網や針が刺さったり、絡まったりすることでケガをする。
③ビニール袋などの消化が上手くいかないゴミを誤食してしまい、病気になる。
などなど。こういう原因が元で、体力が無くなって座礁するという例もあると言われています。
座礁したクジラは触ってはいけない?
座礁したクジラは触ってはいけない!と言われることも。
この理由としては、座礁したクジラが死亡した場合になりますが、クジラが死亡すると内蔵や筋肉の腐敗が始まります。その腐敗の過程で腐敗ガスがクジラに溜まり破裂の危険性が発生します。
このガスは徐々に溜まっていくのですが、専門家じゃない方の場合、どれくらいクジラにガスが溜まっているか判断ができない。もし触ったタイミングで、すでにかなりガスが溜まっていた場合、その触った行為がきっかけでクジラが爆発することも。
その爆発に巻き込まれてケガをする危険性があるため、座礁したクジラは触っていはいけないと言われています。
クジラの座礁と地震は関係ある?
よく、クジラやイルカが座礁すると地震が起きると言われています。
実際に、過去の地震の発生を見ても、クジラやイルカの座礁が地震の前兆だったと言えるタイミングがある場合もあります。
こちらを参考にしてくださいませ。
しかし、クジラやイルカの座礁=地震の前兆と結びつける確たる証明はできておりません。
私は聞いたことのある説では、クジラやイルカは超音波を使って岩などの障害物や、魚やイカなどの獲物の位置・形を把握できると言われています。
地震によって、この超音波が狂い、障害物の位置が特定できなかったり、海岸の位置が把握できずに座礁してしまう。
確かにあり得る内容かとは思いますが、証明はされておりません。
クジラの座礁は減らせる?
クジラの座礁は自然現象の部分もあるので、全てを防ぐことは不可能だと私は思います。
しかし、「人間が作ったものが原因でケガをしてしまって座礁する」というのは防ぐことは出来るものだとも思います。
人間側が故意で行っていなくても、クジラと船の衝突や漁業の網や針でケガをするというのは起こりえるとは思います。
多くの海で活動する方は、そのことを理解してクジラやイルカなどの大型海洋動物には気を付けています。
そのため、一番多くの原因になるであろうものは、ゴミだと思います。
このゴミは海岸や海で捨てたゴミというより、街中で捨てたゴミが雨で下水道や川に流れて海までたどり着いたものがほとんどです。
街中のポイ捨てがクジラやイルカの座礁に繋がっているとは、普通は思いません。
ただ可能性としては十分考えられるものです。
普段のゴミに対する意識が変われば、クジラやイルカの座礁の数は減らせるものかもしれません。
まとめ
今回はクジラの座礁についてとなぜ起こるのか?についてご紹介しました。
自然現象で起こる場合もありますが、人間が原因の場合もあることを知れたかと思います。
絶滅危惧種の種類もいるので、普段のゴミに対する意識がクジラやイルカの座礁を防ぎ、絶滅を防ぐことにも繋がっていくようです。