深海まで潜れるマッコウクジラ。特徴や生態をご紹介
2024.12.16
目次
今回はマッコウクジラというクジラについてご紹介します。
マッコウクジラってどんなクジラ?
偶蹄目マッコウクジラ科マッコウクジラ属
体長15m〜20メートル
体重20t〜50t
クジラの中では4番目に大きい
頭部が四角形(体長の1/3を占めている)
偶蹄目マッコウクジラ科マッコウクジラ属のクジラです。
大型のクジラで頭部が四角形をしていて大きく、クジラのイラストを描く時のモチーフにされやすい!
マッコウクジラは、世界中の海域に生息しており、特に太平洋北部や南極海などの寒い海域に多く見られます。
体長はだいたい15 ~ 20mです。体重は20t〜50tです。
15mというと、マンションの5階がだいたい15mだそうです。
マンションの5階というと、結構高いイメージもあるのでマッコウクジラの大きさが良くわかりますね。

マッコウクジラは、単独で生活することもあれば、数百頭もの個体からなる大群となって生活することもあります。
また、マッコウクジラは、年齢や性別などによってグループ構成や社会関係が異なり、特に母子関係などは長期間にわたって維持されます。
このような社会的な関係は、マッコウクジラの生存や繁殖にとって重要な役割を果たしています。
四角形の頭の中は!?
特徴的な四角形の頭ですが、頭の中はというと鯨蝋(げいろう)と呼ばれる油のようなものがあるそうです。
この鯨蝋で浮力を調整していると考えられていますが、まだ正確には解明されていない部分もあるそうです。
マッコウクジラはどれくらい深海まで潜れる?
マッコウクジラは哺乳類ですが潜水が得意の動物です。
潜れる深さは平均600m以上で、最大1,000mほど深海まで潜れるともされています。哺乳類では一番深くまで潜れるのがマッコウグジラです。
ただ、どれくらい深いところまで潜れるかは不明な部分もあり、1,000m以上(3,000mくらい)潜れるのでは無いかという記録や見解もございます。

マッコウクジラの捕食
マッコウクジラは主に、魚類(イカ類など)を好んで食べる動物です。
その中でも、ダイオウイカなど深海魚と言われる魚類を食べることが多く、その深海魚を狩る為にマッコウクジラは深海に潜っているとされています。
ただ、哺乳類で肺呼吸の為、海上に浮上してくることもございます。

マッコウクジラは短い時は数十分ほどの間隔で呼吸をしますが、長い時は1時間以上呼吸をせずに潜水し続けることもできます。
天敵はいるの?
クジラの中では4番目に大きいマッコウクジラですが、天敵はいます。
マッコウクジラの天敵はシャチです。
シャチは知能と体力が高く、マッコウクジラの群れを襲ってメスや子供を捕らえるそうです。
あの香水はマッコウクジラから!?
マッコウクジラから香水ができるってご存知ですか!?
クジラと香水なんて全く関係ない様に思いますが、マッコウクジラの腸内にできる結石は、竜涎香(りゅうぜんこう)と呼ばれ、とても良い香りがするのです。

結石は消化できなかった餌が結石化したものと考えられています。クジラから取り出された時にはとてもきつい匂いがするのですが、乾燥するととても良い香りになるんだそうです。
有名な香水にもこの竜涎香が使用されていたそうです。もしかすると、嗅いだ事があるかもしれませんね!
昔はこの竜涎香欲しさに捕鯨されていましたが、捕鯨が禁止になったため、偶然見つける事でしか手に入らなくなったそうです。
マッコウクジラの生態系に与える影響は?
マッコウクジラは海の生態系にとって重要な役割を果たしています。
マッコウクジラは餌となる魚や軟体動物などを捕食することによって、生態系のバランスを維持する役割を果たしています。
しかし、近年海洋汚染や補食対象の魚類の減少などで、マッコウクジラの個体数が減少傾向になる可能性も危惧されており、海洋環境保全の取り組みも意識されております。
補食対象の魚類の減少の原因としは、海洋汚染による環境変化と他の動物も同じ獲物を食べる為です。
この他の動物の代表が人間です。不必要な乱獲は避ける意識や取り組みが海洋保全に繋がり、マッコウクジラをはじめ、多くの海洋動物の保護にも繋がっていきます。
まとめ
今回はマッコウクジラのご紹介をいたしました。
かなりの深さまで潜れる潜水の達人のマッコウクジラ。
こちらは、マッコウクジラの潜水風景とその能力を紹介した動画です。
この巨体で優雅に泳ぐ姿は、迫力もありますね。
生でマッコウクジラを観たことは無いですが、いつかダイビング中にでも観れたらいいなとも思います。