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お風呂に季節の植物を入れて「薬湯」を楽しむ!

2024.1.5

目次

寒い時期の贅沢といえば、温かいお風呂にゆったりと浸かる時間。

お湯だけでも充分癒されますが、健康効果が高く良い匂いがする植物が入っていたら最高です。

人間にとって薬となる成分を浴材として入れたお湯のことを、「薬湯(くすりゆ)」と呼びます。

今回は、薬湯に使われる主な植物を3つ取り上げて見ていきましょう。

※薬湯を試す際は、各植物の薬効と使用方法をよく調べ、健康状態も考慮のうえご自身の責任でお願いします。

Youtubeで当記事の要約ショート動画が見れます!
動画引用元:Youtube チアセブンアーチ 動画音声作成:Voice By ondoku3.com

ユズ:冬至(12月21日頃)

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画像引用元:pixabay

12月は柚子湯の時期。

ユズ(学名:Citrus junos)はミカン科ミカン属の常緑小高木で、日本の代表的な柑橘類の一種です。
温暖な土地を好む柑橘類には珍しく、寒さに強いのがユズの特色。
主な産地は高知県ですが、寒冷な東北地方(北限地は岩手県)でも栽培されています。

冬至の日には、ユズを入れたお風呂に入浴します。
冬至は、1年の中で太陽の位置が最も低くなり、日照時間も一番短くなる日です。
冬至の翌日からは、日が少しずつ長くなっていきます。
昔の人たちは、陰が極まり陽の気にかえっていく「一陽来復」という考え方から、冬至を境に運が向き始めるとしました。

なぜ冬至に柚子湯に入るようになったかについては所説あります。
冬至を「湯治」、ユズを「融通(が利く)」とかけた語呂合わせもその一つ。
もちろん、お湯で心身を清めつつユズの香りで邪気を払う、浄化の意味もあったと考えられます。

ショウブ:端午の節句(5月5日)

ショウブ
画像引用元:pixabay

ショウブといえば、紫色の美しい花を思い浮かべる人もいるでしょう。実はあれは、アヤメ科アヤメ属の「ハナショウブ」(※)。
ここでお話するのは、ハナショウブとは異なる植物である、ショウブ科ショウブ属の植物「ショウブ」(学名:Acorus calamus)です。
ショウブは水辺に自生する多年草で、円柱のような形の穂に小さな黄緑色の花々を咲かせます。
花の姿こそ大きく異なるものの、葉の形は細長い剣状でハナショウブとよく似ているのが特徴です。

5月5日「端午の節句」には、菖蒲湯に浸かる風習があります。
ショウブは「尚武」「勝負」と発音が同じであることから、武家社会において男の子の健康と成長を願う意味がこめられました。

ショウブの葉や根茎の部分には精油が含まれており、強い芳香があります。
その独特の良い香りには、邪気を払う効果があると考えられてきました。

5月は気温が急激に上がることもあるため、体に無理が出たり、食べ物が腐りやすくなったりしがち。
そんな時期だからこそ、ショウブの優れた効能に目を向けてみると良さそうですね。

※カキツバタをはじめ、ハナショウブに類似する他のアヤメ属の花もあります

リュウノウギク:重陽の節句(9月9日)

リュウノウギク
画像引用元:photoAC

最後に、9月9日「重陽の節句」の薬湯に使われるリュウノウギク(学名:Dendranthema japonicum)を紹介します。
リュウノウギクはキク科キク属の植物ですが、栽培種ではなく、いわゆる「野菊」と呼ばれる野生種です。
リュウノウギクという名称は、東南アジア産の常緑高木が原料となっている「竜脳」という香料に香りが似ていたためにつけられました。
その香りの良さから、お茶として飲まれたり、和菓子の素材として用いられたりしています。

リュウノウギクは、ユズやショウブほど知名度は高くないかもしれません。
そもそも、華やかなお雛様が飾られる3月3日や、祝日にもなっている5月5日と比べ、重陽の節句自体あまり馴染みがない…という人も多いのではないでしょうか。

昔の中国で、奇数は縁起の良い数「陽数」とされました。
9月9日は陽数「9」が重なるので、「重陽」です。
重陽の節句は、キクを使って不老長寿や無病息災を祈ることから「菊の節句」とも呼ばれます。

リュウノウギクをお風呂に入れる菊湯も、重陽の節句ならではの習わしだといえるでしょう。

陽数が重なる日はおめでたい半面、災いに転じやすいという考え方もあります。
リュウノウギクの力で夏の疲れを癒しつつ、心身がしっかりと浄化されているイメージを持ちながら入浴したいですね。

日々のお風呂で水と植物の恵みを実感!

お風呂に使える植物は、上で紹介した3種類だけではありません。

松湯や桜湯、桃湯など、季節ごとの植物を取り入れて毎月のように薬湯に入ることもできます。

地域の銭湯や温泉施設でも、季節の花や果実をお風呂に入れていることがありますよ。

日本は豊かな水と薬効高い植物に恵まれた国です。

お風呂は心身を浄化するとともに、自然からいただいた恵みに思いを馳せ、それらに深く感謝をする場にもなるでしょう。

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