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冬になると苔は枯れる?茶色くなる理由と対策をお伝え

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冬が近づくと、木々が葉を落とし、桜や紅葉の名所には静けさが広がります。しかし、苔は冬でも青々しさを保つ常緑の植物です。茶色く変わることもありますが、枯れているとは言い切れません。厳しい寒さや雪のなか、苔はどのように冬を越すのでしょうか。茶色くなったら、どのような原因が考えられるでしょうか。

冬、苔はどうなる?

雪 苔
画像提供元:pixabay

普段の苔は、光合成をおこない、雨や夜露から水分を吸収して栄養を得ています。しかし、強い日光の下では乾ききり、雨が降ると元気を取り戻すなど、苔の様子は天候によってしばしば左右されます。

冬になると、苔は生育や繁殖を止めて休眠状態に入り、何にも動ずることなく静かに春を待ちます。普段は苔にとって必要不可欠な水分でさえ、この時期は必要ありません。寒さのなか、霜がついたり凍ってしまうことがありますが、それでも枯れることは滅多にないといいます。

苔が茶色くなるのは枯れたから?

冬の苔
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苔は常緑のため、茶色くなると「枯れたかも」と不安になるかもしれません。しかし、冬の苔が茶色くなる理由は主に2つあり、その理由によって、枯れているかどうかを見分けることができます。

①寒さに耐えるための変化

冬になると、ぎゅっと身を縮めながら歩く人をよく見ませんか。苔も同じように、寒さに耐えるために小さな葉をぎゅっと閉じ、茶色くなることがあります。はたから見ると枯れているようですが、冬を越すために自分を守っているだけなので、そっと見守るだけで十分。雪や霜を取り除いたり、水を撒く必要はありません。

②乾燥による変化

苔の大敵は乾燥です。風にさらされ続けていると水分を奪われてしまう苔にとって、凍てつく寒風が吹くと茶色く変わり、枯れていくこともあります。とはいえ、春になり水分や日光を吸収するようになると、元気な緑色に戻っていくことも多いので、心配しすぎる必要はありません。風が直接苔に当たらないよう辺りを覆い、しばらく様子を見てみましょう。

冬の苔のお手入れ

霜 苔
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ここまで読んでいただくと、苔の生命力はとても強さを実感していただけたかと思います。それでも、霜や風によって痛んでしまう可能性はあるので、ときに様子を窺ったり、冬を越しやすい環境を整えることも大切です。

苔を霜から守るためには

苔は仮に凍ってしまっても、氷が解けて寒さが落ち着けば、また生育と繁殖をおこなうようになります。しかし、地面の水分が凍って霜柱を形成してしまっている場合は、注意が必要です。霜柱によって地面から離れた苔は風により飛ばされることがあるため、霜が溶けてきたら苔の裏面全体が地面に沿うように合わせて、元に戻しておきましょう

反対に、地面全体に苔がぎっしりと覆われている場合は、元に戻さないほうがいいといわれています。分布が十分に進んでいる状況下では、胞子が飛んでも育つ場所がないため、若い命が生まれにくくなってしまいます。心苦しいですが、世代交代と捉えることも必要かもしれません。

苔を風から守るためには

乾燥から苔を守るために対策をしておきたい場合は、柵や塀で苔地を囲うか、うえにシートを被せておくと、寒風を避けることができます。

お庭に木を植えている場合は、落ち葉で苔全体を覆っておけば、自然の保護シートの代わりになります。実際、広大な苔地を持つ寺院などは、冬のあいだは掃き掃除をできるだけ控えることで、苔が安心して春まで眠れる環境を整えるのだそうです。

冬の苔が教えてくれること

冬の苔
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雪に覆われても、凍っても、茶色くなっても、気候が穏やかになれば新緑に染まり、胞子からは新たな命が芽生えます。寒さから苔を守るためにお世話をしすぎると、逆に弱ってしまったり、自ら成長する力を奪いかねません。

本来、自然は人間の介入がなくとも生命を広げていく力を持っています。そのものが持っている力を尊重して見守りながら、本当に大変なときに手を貸してみてくださいね。

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