天然記念物と特別天然記念物の違いとは?天然記念物になっている動物も見てみよう!
2023.4.26
目次
日本には多くの自然景観や動物が存在し、それらを保護するために「天然記念物」という制度があります。
そして、その中でも特別な価値を持つものが「特別天然記念物」として指定されています。
今回は、この「天然記念物」と「特別天然記念物」の違いご紹介します。
天然記念物と特別天然記念物の違いとは?
天然記念物と特別天然記念物にはどのような違いがあるのでしょうか?
日本の天然記念物は、国や自治体が指定する文化財のうち、学術的価値の高い動物や植物、地質・鉱物、天然保護区域を指します。
そして、特別天然記念物は、さらに国の重要な文化財として指定されたもので、非常に高い学術的価値が認められたものです。
動物でも特別天然記念物に指定されることがあり、「ニホンカモシカ」は、昭和9年に国の特別天然記念物に指定され、日本固有種として非常に貴重な存在とされています。
指定された文化財を大切に保護していくことが、日本の豊かな自然を守ることにつながります。
指定の基準は何か?
指定の基準は、文化財保護法によって定められています。
天然記念物に指定するには、学術上の価値があるものであることが必要です。
また、珍しい種であること、生態系に対する影響が大きいものであること、自然科学的に重要なものであることなどが指定に考慮されます。
特別天然記念物に指定されるためには、天然記念物の基準に加え、国際的な価値があるものであることも求められます。
このように厳しい基準を満たす自然物が指定され、日本の自然を守るための大切な取り組みが行われているのです。
指定されている動物はどのようなものがあるか?
日本の特別天然記念物に指定されている動物は、タンチョウ、カモシカ、アホウドリ、メグロ、トキ、ライチョウ、オオサンショウウオ、コウノトリなどがあります。
これらは学術的な価値が非常に高く、日本の自然を紹介するうえで欠かせない存在です。
また指定された場所での生息状況や調査によって、より詳しい生態や生息域の明確化なども進められています。
これらの動物たちが健やかに生息し、未来に引き継がれていくよう、私たちも自然環境の保護につながる行動を心がけましょう。
指定されている植物はどのようなものがあるか?
指定されている植物には、きびしい気象条件の中でも生き残り、岩の上に咲くショウジョウバカマや高山帯に自生するキタダケ、トウヒの原生林に生息するヘイケヤマザクラ、南方系の植物であるニッコウキスゲなど、厳しい自然環境に適応し、独自の形態や生態を持った植物が含まれています。
また、天然保護区域で自生しているものや、植物相の変化に伴って現在まで残されたものも多数指定されています。
そのような植物の指定は、わが国の自然環境における多様性と貴重性を高めるとともに、自然環境の保護にもつながる重要な取り組みとなっています。
特別天然記念物に指定されるためには?
特別天然記念物に指定されるためには、その動物や植物が世界的に希少かつ貴重であることが求められます。
また、その生物が環境や気候、地質的な条件などによって独自進化を遂げていることや、文化的・歴史的な意義を持っていることも大切なポイントです。
このような特別天然記念物に指定される生物は、一般的な天然記念物よりも特別な保護が必要なため、厳しい条件をクリアしていると言えます。
日本の豊かな自然を守るため、これらの生物たちが未来に残るように取り組むことが重要です。
まとめ
今回は天然記念物と特別天然記念物の違いについてご紹介しました。
天然記念物は国が指定した学術的価値の高いもの。
特別天然記念物はさらに重要なもの。
こういう違いがあるようですね。
自然そのもの、動物が天然記念物の対象になっていると、保護の対象になるだけでなく、その土地の観光客の集客にも繋がります。
この集客によって収益があがることを考えると、その収益をその土地・動物の保護に還元できる仕組みがもっと発達すれば良いなと個人的には思っています。