カンボジアで希少な爬虫類シャムワニの繁殖に成功!
2024.9.1
目次
PTESという保護団体のパートナーである、Fauna & Floraの地道な努力によって、世界で最も希少な爬虫類、シャムワニの繁殖が成功したそうです!今回は、Fauna & Floraのチームと地元の専門家による、シャムワニの巣が発見された感動的な報告をお届けします。
「People’s Trust for Endangered Species」は、40年以上にわたり絶滅危惧種の保護に取り組んでいます。科学に基づいた研究と実践で、野生動物の未来を守る活動を行っています。
シャムワニの絶滅の危機を逃れて
カンボジアのカルダモン国立公園で、60匹のシャムワニが5つの巣から孵化しました。これは実は、今世紀の最大の記録なんだそう!絶滅危惧種であるシャムワニにとって大きな希望の光となっています。かつて広く分布していたシャムワニは、現在は生息地の99%を失い、野生では絶滅の危機に瀕していました。数年前、カンボジアのカルダモン山脈で再発見された後、Fauna & Floraはこの種の保護に力を入れています。
地域主導の保護活動
シャムワニがカルダモン山脈で生存しているのは、地域の先住民がこの爬虫類を神聖視し、殺傷することが禁じられているからです。これに対し、他の地域では狩猟や生息地の喪失が影響し、シャムワニの個体数は急激に減少しました。Fauna & Floraは20年以上にわたり、地域コミュニティやカンボジア政府と協力してシャムワニの保護活動を行っています。特に、地域主導の監視や密猟防止活動が重要です。
また、Fauna & Floraは2012年から保護繁殖と再導入プログラムを実施し、これまでに196匹の飼育下で繁殖したシャムワニを安全な地域に放流しています。この取り組みは、シャムワニの野生個体群を支えるために不可欠です。
シャムワニの5つの巣での新たな希望
2024年5月、カルダモン山脈の地元住民が、これまで放流されたことのない地域で3つの巣を発見しました。この発見は、この地域がシャムワニにとって重要な生息地であり、保護活動が効果を上げていることを示しています。地元の住民は、すぐにFauna & Floraの保護チームと地域の保護官に報告し、巣を守るための活動を開始しました。その後、さらに2つの巣が発見され、6月末には60匹のシャムワニの赤ちゃんが無事に孵化しました。
共同保護の重要性
Fauna & Floraカンボジアプログラムのカントリーディレクター、パブロ・シノバス氏は、「Fauna & FloraとPTESをはじめとするパートナーは、カンボジアのカルダモン山脈でのシャムワニの個体数増加に尽力しています。飼育下で繁殖させるだけでなく、適切な生息地に放流することが重要です。最近発見された野生の巣は、この地域の保護の重要性を示しており、60匹の新しいシャムワニの孵化は大きな成果です」と述べています。
提供元:New hope for critically endangered Siamese crocodiles
まとめ
PTESは皆様の寄付によってFauna & Floraを支援しています。最終的な目標は、カルダモン山脈およびカンボジアの他の保護区でシャムワニを10,000匹にすることだそうです。支援がどのように役立っているかもWebサイトをご確認ください。