センザンコウがかわいい!センザンコウとはどういう動物?
2025.2.5
目次
今回はセンザンコウという動物についてご紹介します。
知っているようであまり知られていないセンザンコウの特徴や生態とは。
センザンコウってどんな生き物?
哺乳綱鱗甲目センザンコウ科
体長約30 ~ 40cm/体重約1.5から3kg
食べ物はシロアリ・アリ
全身、鱗に覆われている
センザンコウは哺乳綱鱗甲目センザンコウ科の哺乳類の動物です。一見すると、爬虫類のような見た目をしておりますが、哺乳類になります!
センザンコウは全部で8種類おり、アジアとアフリカ大陸に生息しています。
主な食べ物はシロアリやアリです。
センザンコウの体長は種類にもよりますが、だいたい30 ~ 40cm。大きいものだと60cm ~ 70cm前後になることもある。体重は約1.5から3kgくらいです。
センザンコウの特徴はなんと行っても鱗!
頭から尻尾の先、手足まで鎧のように鱗でびっしりです!松ぼっくりのようにも見え、なんとも愛くるしいユニークな生き物ですね!
比較画像を用意しました、どちらがセンザンコウかお分かりになりますか!?笑

センザンコウは身を守る時に身体を丸めることで、相手の攻撃を防ぎます。
さらに、この鱗の先端はギザギザになっており、前足には強靭な爪を持っているので、むやみやたらに手を出したりすると、逆にケガをしてしまいますので注意が必要です。
センザンコウはかわいい?
センザンコウがかわいい!と言われる所以は、恐らくその瞳や伸びた口で構成される愛くるしい表情でしょう。また、抱きしめたくなるようなフォルムで、ちょこちょこと歩く姿は、まるでぬいぐるみのようですね。
確かに、かわいい!
さらに、丸まった姿がボールのようでかわいいと思われることもあります。
センザンコウは赤ちゃんを背中に乗せて移動することが多いようですが、その姿はさらに愛らしさを引き立ててくれますね。
けれど、前述したとおり、鱗はギザギザで鋭いし、爪も鋭いし、そこまでかわいい動物では無いのかもしれませんよ。笑

センザンコウに天敵はいる?
全身鎧をつけているように、丸まることで完全防御が出来るセンザンコウには天敵はいなさそうですが、実はいます。
特にアフリカ大陸に生息している種類からしたら、天敵の宝庫。
そう、アフリカにはサバンナがあり、ライオンやハイエナなどの大型の肉食動物がうじゃうじゃいるからです。
さすがにセンザンコウの鱗も、大型肉食動物のキバや嚙む力を防ぎきることは難しいのです。
しかし、全く無意味という訳でも無さそうですよ。
こちらの動画をご覧ください。
ライオンが必死に嚙みつこうとしていますが、センザンコウの鱗を前になかなか解決策を見いだせない状況が続いています。
丸まると完全防御というのも場合によっては、達成できるものなのでしょう。
恐らく、これが複数の大人のライオンだった場合は、力でこじ開けられている可能性もあります。
センザンコウは最も密猟される動物
センザンコウは最も密漁される動物として有名な生き物です。
その為、センザンコウのほとんどの種類は絶滅危惧種に指定されています。
一部をご紹介します。
こちらの種類のセンザンコウはレッドリストには、【絶滅危惧IA類(CR)※ ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの】に登録されています。
こちらの種類のセンザンコウはレッドリストには、【絶滅危惧IB類(EN)※ IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの】に登録されています。
センザンコウが密猟をされる理由
前述のとおり、多くのセンザンコウの種類が絶滅危惧に指定されているのですが、なぜほとんどのセンザンコウが絶滅危惧なのでしょうか。
これには、人間の密猟が大きな原因とされています。
鱗の利用
センザンコウの体を覆う鱗は、ケラチンでできているのですが、このケラチンでできている鱗が伝統薬の原料として特に中国やベトナムで高く評価されています。
アメリカ大陸では、センザンコウの皮でバッグやベルトなどの革製品を作るために需要があります。

肉の利用
センザンコウの肉は高級食材の食用として利用されています。一部の富裕層の間では珍味として評価され、高額な値段で取引されているそうです。
違法なペットとして利用
センザンコウは見た目がユニークで特徴的であるため、ペットとして利用される事もあります。
アジア・アフリカという広範囲に生息していることも、人間が接触しやすいので密猟を加速させているのではと思います。
あるデータによると、2000年からの約10年間で、密猟されたセンザンコウは100万匹以上と言われています。
センザンコウの保護活動
絶滅危惧種になっているセンザンコウを守る為の保護活動の取り組みも行われているようです。
密猟と違法取引の取り締まり
国単位でセンザンコウの違法取引を防ぐための保全に向けた法律を作っているところもあります。
例えば中国です。
中国は、国家一級保護野生動物というランクにセンザンコウを登録しています。
※国家一級保護野生動物の一級は特に保護が必要とされる動物たちになりますが、センザンコウ以外に有名なのはジャイアントパンダです。
保護区の設立と救出
センザンコウが生息する地域では、保護区が設置され、密猟者の侵入を防ぐ取り組みが行われています。
また、救出されたセンザンコウは、治療などを経て野生に戻す取り組みも行われているそうです。
絶滅危惧の主な原因が人間の密猟であるということは、保護活動は密猟をする人間の取り締まりになってきます。
センザンコウの個体を保護するのも限界があるので、人間の行動を考えを変える法律や取り組みが今後も必要になっていきます。

まとめ
今回はセンザンコウについてご紹介しました。
絶滅危惧種になっているセンザンコウ。世界で最も密猟されているセンザンコウ。
かれらがこれからの未来に、密猟によって絶滅した!ということが無いように、私たちの取り組みが必要になっていきます。