生態系を守るためにできること。私にできることって何だろう?
2023.11.20
目次
今回は生態系を守るために、私たちができることをご紹介します。
陸・海・空、全ての場所でそれぞれの生態系がある。それを守っていくためには….
生態系とは?
そもそも生態系とは何かというと。
ある地域や特定の場所における生物や環境のつながりや相互作用を指す言葉です。
自然界の中では様々な生物が生息し、それらが互いに影響しながら生活している様子が生態系として表現されます。
生物の種類や個体数、食物連鎖、環境条件などが生態系の要素となり、バランスが取れていると健全な生態系と言われます。
生態系は、私たち人間とも密接に関わりがあります。
例えば、人間の食用になる海の魚類。
もし生態系が崩れて、食用になる魚類が急激に減少することになれば、私たち人間が食べる魚が減るということに直結します。
またその魚類を餌にしていた他の魚類も減少することになる。
そして、その魚類が減少することで…
といった具合に負のループがスタートしていくことになる場合も多々あるのです。
生態系が崩れる大きな原因は?
生態系が崩れる原因はいくつか考えられています。
① 異常気象による環境の変化で、一部の動植物がある地域からいなくなった
② ある地域の頂点補食者にあたる動物が違う地域へと生息地域を変化させた
など、自然の要因も十分に考えられます。
しかし、この数十年で一番生態系が崩れる原因になっているのは、やはり人間の活動だと私は思います。
密猟・乱獲による影響
まずは人間による動植物の密猟や乱獲です。
例えば、サイを例に出してみましょう。
アフリカに生息しているサイは、現在個体数が減少傾向にあり絶滅が危惧されています。
このサイの個体数減少の大きな原因になっているのが人間による密猟です。
この密猟ですが、サイを食べるためではなく、サイの角が高価で取引されるという理由で行われています。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
これによりサイがもし絶滅してしまうと、サイが食べていた植物が急激に増加する可能性があります。
植物が増加することで、それを食料にしている他の草食動物が増加する可能性があります。
草食動物が増加することで、それを餌にしている肉食動物が増加する可能性があります。
サイが絶滅するだけで、多くの他の動植物が増加するのは良いことでは?と思う人もいるかもしれません。
しかし、草食動物や肉食動物の数が増加するということは、彼らの生息地域も拡大するということです。
地球の大きさは変わらないので、必然的に人間の活動地域と彼らの生息地域が被る部分が増加するということになります。
そうなると、新たな被害や不都合が生じてきます。
そのため、やはりどの種類の動植物であっても絶滅は防いだ方が良いという判断になります。
人間の活動範囲の増加による影響
上記でも記載しましたが、人間の活動地域が広がれば広がるほど、野生動物や植物の生息地域が狭くなっていきます。
そのため繫殖行動ができなかったり、人間に殺されてしまったりで、個体数の減少に繋がり絶滅へ。
そうなると、その地域でもやはり生態系が崩れていきます。
人間が持ち込んだ外来種による影響
そして、こちらも人間の活動による影響で多くの国で問題になっている外来種。
外来種は本来その地域に生息していない動植物が人間の手によって持ち込まれ、野生化し繫殖したもの。
動植物が自然のまま大陸を移動して~の場合は自然のなりゆきなのですが、人間が自分の私利私欲のために別の地域から動植物を連れてきて、手に負えないからと近くの場所で逃がす。
こうすることで、自然のなりゆきではなく、外来種がその地域の生態系に入ることになります。
この外来種問題では、その地域の在来種が減少することに繋がることが多く、生態系が崩れる原因になっています。
生態系を守るためにできることとは?
生態系を守るために私たちができることとは。
それは、まずは飼育下の動植物がいる場合は、責任をもって最後まで共に過ごす。
私利私欲のための密猟・乱獲を止める。
これだけでも多くの動植物が未来に繋がります。
「飼育下の動植物がいない」「猟も狩りも普段していない」とどちらにも当てはまらない人も多いでしょう。
そのような人にもできることとがあります。
■ 道端にゴミを捨てない
道端のゴミの影響で、そのゴミを餌にする昆虫や鳥獣が他の地域から移動してくる場合があります。
そしてその地域に住み着くと、生態系に影響を及ぼします。
■ 不必要に食品を買いすぎない
食品ロスにも繋がるこの問題。不必要になってロスになった食品も元をたどれば、動物や植物のことが多いですよね。命の無駄にならないように。
また、不必要になった食品はゴミになります。
そのゴミはゴミ集積場にいき、その一体の生態系を崩す原因にもなります。
実際に海外のある地域では、ゴミの蓄積で地形が変わってしまった場所もあります。
まとめ
今回は生態系を守るためにできることをご紹介しました。
本当に些細なことが、実は生態系を守ることに繋がっている場合もある。
人間も生態系の一部だとも言われています。
知能の高さで人間は生態系の頂点に君臨しています。
だからこそ、その知能は他の動植物を失うことではなく、守ることへと使っていきたいものです。