知られざるヌーとシマウマの関係性!サバンナ共存の4つの理由。
2025.5.9
目次
アフリカのサバンナでは、ヌーとシマウマが一緒に群れを作って移動する姿がよく見られます。
偶然?いいえ、実はこの行動には、食べ物の分け合い、天敵からの防御、警戒音の共有など、驚くほど合理的な理由が隠れているんです。
今回は、ヌーとシマウマの関係性をひも解き、サバンナで共存する4つの理由を紹介します。
ヌーとシマウマの関係性と共存する4つの理由
アフリカのサバンナには、さまざまな野生動物が共存しています。
特に珍しい共生関係が見られるのが、ヌーとシマウマです。
この二つの動物は、水場や食料を求めて一緒に移動することがよくあります。
それぞれが持つ特徴や能力を活かしながら、互いに助け合って生活している様子が観察できます。
1、河渡りで見せるシマウマとヌーの助け合い
サバンナでは水や草を求めて長距離を移動する「グレート・マイグレーション(大移動)」の際に河渡りが毎年行われます。
この時、ヌーとシマウマは一緒の群れを作って移動をしますが、これは単なる偶然ではありません。
ヌーは大規模な群れを作りますが、河を渡るときなど躊躇して立ち止まってしまうこともあります。
そんな時、シマウマがヌーの渡りを誘導し、一緒に渡ることで、危険を回避するのを手助けしています。シマウマが先に動くことで、ヌーが安心して後に続くことができるのです。
シマウマの勇敢さが、ヌーを支えているんですね。

2、互いの食性を活かした共存の仕組み
両者の食性も異なります。
面白いことに、ヌーとシマウマは食べる草の部分が違います。
シマウマは草の上の部分が好きで、ヌーはその後に残った根元の部分を食べるのです。
このお陰で、同じ場所で草を食べていてもケンカになりません。
これによって、同じ場所で食料を共有することができるため、競争をせずに平和に共存することができます。
3、捕食者から身を守る工夫
サバンナにはライオンやハイエナといった多くの肉食動物がいます。
そんな環境の中、ヌーとシマウマは群れを作ることで、肉食動物から狙われるリスクを減らして暮らしています。群れを作ることは、獲物とされる危険から逃れることができます。
さらに、シマウマは視力がとても良く、遠くの敵に気づきやすいです。
一方、ヌーは嗅覚と聴覚に優れ、近くの気配に敏感なので、近くに潜んでいる敵に気づくことができます。
こうして、ヌーとシマウマそれぞれの得意分野を生かして、群れ全体を守っているのです。

4、警戒音で助け合う
ヌーとシマウマは危険を感じたときに、それぞれ異なる警戒音で仲間に危険を知らせます。
ヌーは低いうなり声、シマウマは高い嘶き声を出して、仲間に知らせます。
しかも、ヌーは背が低く、シマウマは比較的背が高いので、見える範囲も違います。
その結果、群れ全体の視界が広がり、敵を見つけやすくなるのです。
さらにこれらの共同行動によって、エサの情報も共有することができます。お互いの行動を見て学び合うことで、良い餌場を見つける助けになることもあります。

以上の理由から、ヌーとシマウマの共同行動は、サバンナに生息する彼らにとって大変重要な意味を持っています。
互いに協力し合いながら警戒音を利用してサバンナで生き延びることができるこの姿は、動物たちのさまざまな共生関係の中で非常に興味深いものとなっています。
この動画では、より詳しくヌーとシマウマ共生関係を解説しています。
動物界の知られざる戦略に迫る、興味深い内容が満載です!ぜひご覧くださいませ。
まとめ
今回はシマウマとヌーの関係性についてご紹介しました。
どちらもサバンナを代表する草食動物。
共にその地で暮らす仲間として、お互いの習性を活かしあいながら生活しているのですね。