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ムフロン

ムフロンってビッグホーンと違うの?絶滅危惧種にもなるヒツジの特徴

2024.2.18

目次

今回は野生のヒツジの仲間、ムフロンをご紹介します。

ムフロンってヒツジの祖先とも言われていますけど、いったいどういう動物なのでしょうか?

ムフロンってどんなヒツジ?

偶蹄目 ウシ科。ウシ科ではありますがヒツジの仲間です。(ヒツジもウシ科です)

ムフロンの英語名は「Mouflon」です。学名は「Ovis musimon」または「Ovis orientalis」です。

体長は110cm ~ 145cmで、体重はオスが35 ~ 55kg。メスが25 ~ 30kgです!
※ヒツジの体長は120cm ~ 180cmほどなので、ヒツジよりかは小さめ

角はどんな特徴?

オスの特徴は大きな角。回転するように生えているその角は生え変わることは無く、折れてしまった場合は折れたままになってしまいます。

この角はオスのムフロンにとってはとても大事な特徴です。

群れでの順位を決めるときにムフロンは角同士で突き合います。つまり、立派で強い角があれば、突き合いに勝ち群れの順位が上だと証明できるのです。

ちなみに群れは多い時は100頭を越える場合もあり、その中で上位のオスになるということは、かなり強い個体ということになりますね!

ムフロン
画像引用元:Pixabay

また角の生え方は個体によって変わります。

下の画像のように凄く巻いている角をもつ個体も笑

ムフロン
画像引用元:Pixabay

動物園でムフロンを見る際は、1頭1頭の角の生え方の個性を見るのも良いかもしれませんね!

足はどんな特徴?

ムフロンの蹄は二股に分かれています。

この蹄の特徴により、ムフロンはごつごつした岩場や急斜面を自由に歩き回ることができます。

ムフロン
画像引用元:Pixabay

何を食べている?

主な食べ物は、草や木の実などの植物です!標高の高い山地に生息することもあり、木の皮や果実などを食べることもあるそうです!

日本国内の動物園では、「青草・乾草・草食獣用ペレット・さつまいも・にんじん」などをあげているそうです。参考:東京ズーネット ムフロン

草食獣用ペレットって?

ペレット飼料とは、動物用の固形飼料のことです。例えば、ドッグフードやキャットフードもペレットの分類になります。

こちらは草食獣用ペレットというわけではないですが、ペレットの参考にしてください!

ペレット
画像引用元:Adobe Stock

ムフロンの鳴き声ってどんな声?

ムフロンはヒツジの仲間なので、鳴き声は「メエー」になります。聞き方によっては、「モー」と聞こえることもあるらしいです笑

こちらの動画ではムフロンのツノとツノを使った戦いを見ることができます。鳴き声は威嚇の時なので「フー、フー」と興奮しているようです笑

動画引用元:National Geographic Wild France

動画は、【National Geographic Wild France】 のYoutubeを掲載させていただきます。

ムフロンは絶滅危惧種?

ムフロンは2020年にレッドリストの絶滅危惧種に評価されており、準絶滅危惧種としてリストされています。絶滅危惧の主な原因としては、狩猟や補食。家畜との飼料競争などが原因だそうです。

ムフロンの絶滅を防ぐため一部の地域(アルメニアやアゼルバイジャン)では、ムフロンの保全活動も実施されています。

レッドリストのムフロンのページにて詳しく紹介されています。ご興味のある方はご覧くださいませ!

ムフロンとビッグホーンは違うの?

ムフロンに似ている動物としてビッグホーン(別名オオツノヒツジ)がいます!

この2種は似ていますが、違う動物になります!

そもそも生息地が違うくて、ムフロンはユーラシア大陸に生息しており、ビッグホーンは北米大陸に生息しています。

ビッグホーンについてはこちらの記事でご紹介していますので、ご参考にしてくださいね!

まとめ

ヒツジの仲間で野生で暮らすムフロンをご紹介いたしました。

絶滅危惧種にもなっているムフロンですが、日本国内の動物園でも飼育されているところは多いので、ぜひ見に行ってみてください。

断崖絶壁の飼育スペースの中を自由に歩き回っている姿が印象的に映るかと思います。

このムフロンが家畜化されてヒツジになったと考えられていますので、その意味でも、人間との関係性は結構近い動物です。

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