木に登るカンガルー、キノボリカンガルーの特徴
2025.2.13
目次
今回は、キノボリカンガルーについてのご紹介です!
キノボリカンガルーってどんな動物?
哺乳綱双前歯目カンガルー科キノボリカンガルー属
体長約40㎝〜67㎝/最大体重約14kg
全体的に赤茶色の毛/腹部は白色
パプアニューギニア・インドネシア・オーストラリアに生息
カンガルーの仲間のキノボリカンガルー。名前の通り、木に登るカンガルーです。
キノボリカンガルーは、哺乳綱双前歯目カンガルー科キノボリカンガルー属になります。
体長は約40㎝〜67㎝で、体重は最大で約14kgになる動物です。
毛の色は全体的に赤茶色の毛に覆われ、腹部は白っぽい色をしています。
ちなみに、キノボリカンガルーというのはキノボリカンガルーの名前の総称です。
カンガルー科キノボリカンガルー属に含まれるキノボリカンガルーの仲間は、10数種類確認されています。

キノボリカンガルーの特徴
上の画像を見てもわかるとおり、キノボリカンガルーの前後足の爪は鋭く発達しています。
この爪のおかげでキノボリカンガルーは木登りが得意なのです。
また尾は太く発達しているので、樹の上でバランスを取るのに適しています。
カンガルーの名前は基本的には移動は両足のジャンプでします。(歩く時もありますが、その場合は前足も地面に着けて前進します)
キノボリカンガルーは、片足ずつ交互に前に出す、いわゆる歩くということができます。

この辺りが同じカンガルーの仲間でも異なる特徴です。
キノボリカンガルーはカンガルーの仲間で有袋類なので、もちろんメスのお腹には袋があります。
こちらはキノボリカンガルーの動画です。
木の上を移動している様子などを見ると、カンガルーっぽくは無いですね。
ただ、これが本来のカンガルーの姿なのかもしれません。
どうしてキノボリカンガルーだけ木に登っているの?!理由と進化
カンガルーの仲間の多くは地上で生活をしています。
それに反してキノボリカンガルーは木の上で生活をしています。もちろん地上に降りることもありますが・・・
登る理由
実は昔カンガルーの仲間は、木が密集している地域の木の上で生息していました。しかし何百万年も前に、木が減ったり生息地域の変化に伴い、草原などに移り住む種類が発生した為に、多くにカンガルーは木から降りて地上で住むようになり今に至ります。
しかし、キノボリカンガルーの祖先は最終的に木の上に戻って、生息する事を選んびました。
カンガルーとキノボリカンガルーの違い

上記の通り、カンガルーの仲間は地上で生息する事を選びました。
地上の草原や砂地などの場所では、長い爪では歩きづらい為、カンガルーの長い爪は退化していきました。その変わり移動に適する為に、後足が大きく発達していったと考えられています。
一方のキノボリカンガルーは、木の上で生息する事を選んだ為、長い爪はそのままになりました。
同じカンガルーの仲間でも、生息地域の違いでこうも見た目が変わるのは面白いなと感じますし、進化って凄いなとも感じますね!
キノボリカンガルーはオーストラリアにいるの?
キノボリカンガルーは、オーストラリア固有の哺乳類であり、広大なオーストラリア大陸のさまざまな地域に生息しています。
カンガルーといえばオーストラリアというイメージもあるので、キノボリカンガルーもオーストラリア!というイメージでOKです。
キノボリカンガルーは、オーストラリアの豊かな生態系において重要な存在です。
キノボリカンガルーは草食性であり、樹上の葉や新芽、果実などを摂取します。
それが生態系のバランスを保つ役割を果たしているので、キノボリカンガルーの存在は、オーストラリアの自然環境を豊かにしています。

日本にはいるの?
残念ながら、野生のキノボリカンガルーは日本にはいません。
しかし、よこはま動物園ズーラシアにはセスジキノボリカンガルーが飼育されています。(2024年6月の動物園のブログの情報です)
こちらの動物園では5月21日を「世界キノボリカンガルーの日」とし、セスジキノボリカンガルーについて野生での現状やその動物の事を知ってもらうためのイベントを行っているそうです。
このような取り組みは、単に動物の魅力を伝えるだけでなく、絶滅の危機に瀕する野生動物の現状を広く認識してもらう貴重な機会となり、その結果、環境保全への関心が高まり、未来につながる可能性がありますね!
まとめ
今回は、キノボリカンガルーについてご紹介いたしました。
カンガルー=ジャンプする動物というイメージを無くし、木に登るカンガルーもいる!っていうのを知ってもらえたらと思います!
実際にキノボリカンガルーを見たい方は、一度、動物園に行かれてみてくださいね!