カカポ(フクロウオウム)は絶滅危惧種。生態や特徴
2025.2.7
目次
今回はカカポ(フクロウオウム)についてのご紹介です。
皆さんはカカポをご存知でしょうか。
カカポ(フクロウオウム)ってどんな鳥
体長約60cm前後/体重約2~4kg
生息地はニュージーランド
緑色と黒っぽい斑点の羽毛で覆われている
飛べない・夜行性
カカポはkakapoと書きます。和名がカカポで、別名フクロウオウムとも呼ばれています。
※ここから先はカカポと記述いたします。
体長は60cm前後で体重は約2~4kg、オウムの中では結構大型の部類に入る鳥類です。緑色と黒っぽい斑点の羽毛で覆われています。

生息地はニュージーランドで、固有種の為、そこにしか生息しておりません。
カカポは葉・実・種子などを食べて生活しています。
カカポは社交的!?
本来、野生動物は警戒心が強いものです。しかしカカポは人懐っこい社交的な性格なのです。
研究者などの人々が近づいても、逃げることがなく、それどころかカカポ自ら人に近寄ってくるそうです。
その証拠にこちらの動画をご覧ください!
BBCの撮影チームが近づいても逃げるどころか、頭に飛び乗っていますね!
カカポは飛べない鳥?
カカポは見ての通り鳥なのですが、実は飛べない鳥なのです。
カカポが生息している地域では元々カカポの天敵らしい天敵がいなかった為、カカポの翼が退化して飛ばなくなったと言われています。
翼が退化したので、大きな体を飛ばすことが出来なくなったの方があっているかもしれません。
しかし、木から地面に飛び降りる時には羽をひろげ、パラシュートとして使い、歩いたり走ったりする時に羽でバランスを取るそうです。時々、着地に失敗することもあるそうですが・・・
また、カカポは飛べない代わりに実は木登りは得意なようです。器用に木に登り、枝から枝へと移動することができます。
カカポは絶滅危惧種
そんな社交的でユニークなカカポですが、絶滅危惧種に指定されています。
レッドリストには、【絶滅危惧I類 (CR+EN) ※ 絶滅の危機に瀕している種】に登録されています。
出典:レッドリスト カカポ
レッドリストの情報では、個体数は116頭ほどしかいないとされています。一時期は約50羽未満に減ってしまったようです。
ただ、2024年の情報ではでは現在カカポは約250羽の個体数になってきていると言われています。
50羽から考えると大きな進歩と言われていますが、それでも、250羽です。この地球上に250羽です!
(もちろん、人間に確認されている個体数という意味合いになるので、実は全く違う土地で繫殖していた!なんてことも可能性としてはありえますね)
絶滅危惧の原因
主な原因は、元々天敵のいなかったカカポが生息している地域に、人間が外来種(ネコやイタチなど)を持ち込んだ影響と考えられています。
外来種により、カカポは補食されて個体数が減少していったのです。天敵がいない地域に生息するカカポは危険を感じると「動かない」で危険を避けていた鳥なので、捕食者にとってみれば簡単に捕まえられる獲物になってしまいます。
元々天敵がいないが為に飛ばなくなった鳥。その為、外来種に襲われた際に逃げるのが苦手なのです。

カカポの保護活動
カカポはニュージーランドの法律で保護がされています。
カカポの個体に無線タグを取り付けることで、個体の管理や生態の研究が進んでいます。
このカカポの内容を見ていると、日本で言うヤンバルクイナと似たような歴史を辿っていると感じます。
ヤンバルクイナも沖縄だけの固有種で天敵がいない為に、翼が退化して飛べない鳥になりました。
そこへ外来種が人間の手で持ち込まれてヤンバルクイナを捕食。
ヤンバルクイナの数は激減しました。
ヤンバルクイナも、現在人間の手で保護活動は進んでいます。
まとめ
ヤンバルクイナもカカポも人間の手で持ち込まれた外来種により生態系が変化して、その影響で数を減らした鳥です。
現在は人間の手で数の増加への取り組みが続いておりますが、改めて人間が生態系に与える影響の大きさを感じることになりますね。
最後に滅多に生では見れないカカポの動いている姿をご紹介します。
こちらの動画をご覧ください。
飛べなくても、器用に足を使って木を登ったり下りたりがとても上手ですね。
この動画のカカポを見ていると、恐竜が鳥に進化したと言われるのもわかる気がします。
どことなく、恐竜のような動きがあると私は感じます。
このカカポ。絶滅しないように出来ることがあれば、取り組みをしていきたいなと思います。