ビーバー(アメリカビーバー)の天敵ってどんなどうぶつが多いの?
2024.5.29
目次
今回はビーバー、特にアメリカビーバーの天敵についてご紹介します!
ビーバーは草食動物なのでもちろん天敵がいます。ただアメリカビーバーはカナダなどの北アメリカに生息しています。
その北アメリカには肉食動物で有名なライオンやトラやハイエナやチーターはいません。ではどんな動物が天敵になっているのだろうか?
その動物たちをご紹介します。ついでにビーバーがダムを作る理由も!
ビーバーってどんな動物?
まず、簡単にビーバーについてご紹介します!
齧歯目ビーバー科ビーバー属。齧歯類とあるとおり、ネズミに近い動物です。
北アメリカビーバー(Castor canadensis)とヨーロッパビーバー(Castor fiber)の2種がいます。
体長は80 ~ 120cm前後。ネズミよりかは大きめの動物です。
野生のビーバーは主に川や湖、沼などの水辺に生息しています。
ビーバーは草食動物なので、水辺に生えている木の皮などを好んで食べています。
この木の皮は自分の歯を使って削りとったり、水面に浮かんでいるものを食べています。
ビーバーは哺乳類で肺呼吸の為、水中で呼吸はできません。しかし、とても泳ぐのが得意の動物なので、水の中にいることも結構多い。
ビーバーは木をかじってダムや巣を作る動物で、ビーバーのダムって聞いたことがあると思います。
ビーバーの天敵の動物とは?
ではビーバーの天敵について詳しく見ていきましょう。
オオカミ
オオカミは、ビーバーにとってかなり怖い存在です。ビーバーは普段、水中の巣穴やダムの中で安全を確保していますが、特に冬になると巣の周りの水が凍ってしまい氷ができます。
これだと防御策の水が足場になってしまうので、オオカミが近寄ってこれてしまいます。また食べ物を探して陸に出るときにオオカミの標的になることもあります。
オオカミは群れで狩りをするので、単体で行動するビーバーは格好の餌食です。
クマ
カナダなどの北アメリカではグリズリーベア、ヨーロッパではヒグマがビーバーを捕食することがあります。クマはその強力な体と鋭い爪で、ビーバーを狙うことができます。日本のヒグマも川で魚などを狩っているので川が得意!そこを考えるとオオカミよりも驚異かもしれませんね!
ワシ
意外かもしれませんが、ワシもビーバーの若い個体を狙うことがあります。ワシは空から急降下して、小さなビーバーを捕まえることができます。特にビーバーの子供たちにとっては、ワシは大きな脅威です。
人
そして、人もビーバーにとっての大きな脅威です。歴史的に、人はビーバーを毛皮と肉のために大量に捕獲してきました。現在でも、人間の活動がビーバーの生息地を脅かしています。農業や都市開発による湿地の破壊、ダム建設による水位の変動などが問題です。
ビーバーは天敵からどうやって身を守っているの?
ご紹介したように多くの天敵がいるビーバー。ご紹介した動物以外にもカナダなどの北アメリカで生息している野生肉食動物の多くはビーバーを狙っていることでしょう。
ただ、ビーバーも簡単に捕食されるだけではありません。いくつかの防衛策を持っています!
例えば有名なビーバーのダムの設置。それ以外にも、そもそも夜行性のビーバーは夜に活動することで補食者から見つかりにくかったり、すぐに逃げることが可能です!
アフリカのサバンナなどでライオンなどに狩られる草食動物の多くは、昼間に活動していて夜は寝ています。そこを狙われることも多いので、夜行性というだけで狙われる可能性が下がるのです。
ビーバーのダムを作る理由と作り方
前述したようにビーバーのダムには天敵から身を守るための役割があります。このダムはどうやって作るかと言うと。
ビーバーは巣の入口を水中にすることにして、補食者が巣に入ってこれないようにしています。この入口を水中にするには、水が溜まる場所が必要になりますよね?だからダムを作って水の流れを止めるのです。
溜まった水に囲まれた場所に巣を作り、入口は水中に。こうすることで、巣の入口はもちろん、巣自体にも天敵が近づきにくくしています。
世界の野生動物の中でダムを作る能力に関してはビーバーが最高でしょう!
齧歯類(げっしるい)の特徴でもある大きな前歯を使って、森に生えている自然の木を削りまくります!削って削って削りまくります!
そして、その木が倒れるまで削り切ると、細かく切断して少しずつ運んでいきます。大きな前歯を使って運ぶのですが、あの小さい身体のどこにそんな力があるんだってくらい大き目の倒木でも運んでしまいます。
こちらの動画をご覧ください。ビーバーがダムを作る様子を見ることができます。
まとめ
今回はビーバーの天敵についてご紹介しました。自然界の大工さんにはたくさんの敵がいるようです。
それでも負けずにこの弱肉強食の世界を生き抜いていくビーバー。どんどん可愛く思えてきます!