盲導犬の訓練は厳しい?盲導犬について私の思う疑問
2023.12.5
目次
本記事は、盲導犬活動に関する私の中で沸いたちょっとした疑問を書きます。
盲導犬を育成する団体は日本には11団体あるそうですが、訓練士は「団体独自」に試験が設けられている。
また、盲導犬の引退年齢も「10歳前後」としている協会が多いものの、結局、各盲導犬協会次第になっているのです。
そのため13歳、14歳くらいまで働く盲導犬もいるそうです。
これらの情報と私が普段から目にしている盲導犬に関する情報をもとに考えました。
盲導犬に関する私の疑問
11団体からなる各盲導犬協会は 各協会「独自」に活動をしていて、それは働いてくれる犬のためになっているのでしょうか?
適切なレベルでない盲導犬団体が実在した場合、その団体と関わった犬は、「運の悪い盲導犬」なのでしょうか?
11団体ある中で、すべての団体が不適切に犬を扱っているとは思いません。
団体によっては引退した盲導犬の老後をサポートする「老犬ホーム」を運営している団体もあります。
また、介助犬の慰霊碑を建てている団体もあります。
でも、老犬ホームもなく、引き取りてもない年老いた「引退した盲導犬」の場合、どうしているのでしょうか。
知るのが怖いとさえ思います。
動物の法律上の位置づけ
日本の法律では、動物は「もの」としてみなされます。
盲導犬活動をはじめとするいわゆる「Service dogs (サービスドッグ)」への決まりがあいまいであるが故に、人間のために、厳しい訓練を受けて働いてくれても、何かあった時に動物の「いのち」を預かっているはずの団体には説明責任はないようです。
例としてあげるとすれば、割と知られた「事件」でしたが、何年か前に、盲導犬が逃げ出したことがありました。
この時も、結局責任の所在はわからず、逃げ出した盲導犬の居所もわからず、あいまいなまま現在にいたるようです。
日本では盲導犬の数は900頭余りです。
だからきっと「法律」で定めるのは大げさと思う方もいらっしゃるでしょう。
人によって理解や考え方は様々ですものね。
動物福祉の観点からみて、できるだけよい環境や状況を人間たちは考え、実行するということは。
「働いてくれる・働いてくれた」犬たちへの人間である私たちができる、唯一のお返しなのではないでしょうか?
私は、今回の疑問を通して、そう思うようになりました。
盲導犬が人に与える貢献
先日私の元に、ご両親共に障がいがあり、お父さんが盲導犬と共に生活をしているという方から連絡をいただきました。
連絡をしてくれたその方は、「盲導犬のおかげで父が一人で外出ができて、非常にありがたい。お互いにパートナーとして大事にしながら生活して行きたい」とおっしゃっていました。
お父さんは過去にも何頭かの盲導犬を生活を共にして経験があり、引退した盲導犬と再会することもあるそうです。
これは盲導犬の活動が生みだした人間への大きな貢献ですね。
人の生活をより豊かにしてくれる動物たち、そして人間の生活をよりスムーズにするために働いてくれる補助犬たち、すごいなとつくづく思います。
人間のために働いてくれる動物たちとの共存はこれからも大きな課題であり、盲導犬をはじめとする補助犬たちの所属する団体による「集団協力」が、小さな一つの課題克服であっても必要不可欠なのだと思います。
盲導犬とは?
そもそも盲導犬とはどういう犬なのでしょうか。
目の見えない人・見えにくい人が行きたい時に行きたい場所へ出かけられるように、盲導犬は障害物を避けたり、段差や角を教えたり、安全に歩くためのお手伝いをします。道路交通法や身体障害者補助犬法という法律でも認められていて、目の見えない人・見えにくい人と一緒に電車やバスに乗ったり、お店などに入ることができます。
盲導犬がいるから、主に目に何らかの不自由を抱えている人が、街中を安全に移動することができます。
盲導犬がいるから、公共交通機関を安全に利用することができます。
盲導犬は、ただの家族の一員ではなく、目の不自由な方にとっての運命共同体のような大切なパートナーなのです。
盲導犬になるには?訓練は厳しい?
犬が盲導犬になるには、前述した盲導犬の育成ができる団体に所属し、そこで適切な訓練を行う必要があります。
誘導・停止・障害物の発見・障害物の回避など、パートナーの人間の安全を守るための行動ができるように訓練されます。
盲導犬の訓練は厳しいか?と言われると難しいです。犬の気持ちは本当のところはどうしてもわかりにくいので。
ただ、訓練は犬に指示を覚えてもらうことになるので、基本的には「犬にとって楽しい」を意識して実施されているようです。
犬も「厳しい」より「楽しい」訓練の方が、指示を覚えるのが早くなるから。
これは人間でもそうですよね!
そして、盲導犬に向いている犬種というのもあります。
主にラブラドールレトリーバーやゴールデンレトリーバーといった犬種が盲導犬になることが多いです。
ラブラドールレトリーバーもゴールデンレトリーバーも、賢い・順応性が高い・体格や体力面で盲導犬に適していると言われています。
ただ、どのラブラドールレトリーバーやゴールデンレトリーバーでも盲導犬になれるということではなく、盲導犬になるには厳しい基準があるそう。
例えば、同じ犬種でも性格の違いがあるので、「歩くのが好きでない」とか「外が苦手」など。
そういう面の性格があると判断された場合は、盲導犬にならないのです。
まとめ
今回は「盲導犬」についてご紹介しました。
訓練自体は厳しいというよりは「楽しい」を意識してされているようです。
盲導犬を育成する団体の内容の統一や動物に対する法律の整備など、まだまだ課題が多いと思うところはあります。
盲導犬という存在は私たち人間にとって、とても大切な存在です。
盲導犬に感謝を感じ、今後も盲導犬に対して注目していきたいと思います。
Have lovely weekend.