クラゲがお盆過ぎに増えるのは何故なの?
2025.7.1
目次
海のシーズンになると、「お盆過ぎにはクラゲが増えるよ」とよく聞きます。
私が小学生くらいの頃からきくので、数十年以上前から言われていることなのでしょう。
では、なぜお盆過ぎにクラゲは増えるのでしょうか。
海外のクラゲ情報を参考にしながら、「なぜ日本ではお盆過ぎにクラゲが増えるのか」をわかりやすくご紹介します。
クラゲの繁殖サイクル
クラゲは秋から冬にかけて生まれ、春までに成長します。
成長と同時に繁殖を行い、一部の種類は夏に大量発生します。
秋には卵を産み、その卵から新たなクラゲが誕生するというサイクルを繰り返します。
特に夏から秋にかけてはクラゲの数が増え、その頃海で泳いでいるとクラゲに遭遇する可能性が高まります。

海外では「クラゲ=春の風物詩」
アメリカやヨーロッパでは、クラゲの大量発生は3月〜6月の春がピークとされています。
日本ではお盆過ぎに増える理由
海水温がピークに達する
→8月中旬〜下旬は水温が最も高い時期。クラゲの成長・繁殖に最適な条件です。
プランクトンが豊富になる
→夏の終わりには、海中の植物プランクトンや微生物が増加し、クラゲの餌が豊富になります。
お盆過ぎにクラゲが増えるのは、夏の高水温と豊富な餌がクラゲの成長を加速させるためです。季節の移り変わりと生態のタイミングがちょうど重なることで、数が多くなります。

環境要因とクラゲ増殖の関係
クラゲは餌と水温の上昇はクラゲの増殖に密接に関係します。
春に海水温が上昇海外では春にクラゲが大量に発生し、夏に海水温が上昇する日本ではお盆過ぎにクラゲが大量に発生するという時期差が生まれるのです。
台風が少なく海が静かだった年は、クラゲの発生が特に多くなる傾向があります。
こいちらの動画では、海水温の上昇や生態系の変化がクラゲ増加にどう影響しているのかをわかりやすく解説しています。
クラゲは先祖の使い!?
日本ではお盆の時期は先祖の霊が帰ってくる時期とされます。
そして海から魂が帰るというイメージも強いため、「クラゲは先祖の使い」「魂を運ぶ舟」とする民間伝承もあるんだそうです。
透明な体を光に揺らして漂うクラゲの姿は、まるで星や精霊のようですね。

まとめ
今回は「お盆過ぎにはクラゲが増える」ことについて見てきました。
主な要因は、クラゲの繫殖サイクルが夏から秋が繫殖シーズンになっている。
気温の上昇に伴いクラゲの繫殖力は増加する。
水温が適温になる夏の終わり(お盆過ぎくらい)には餌となるプランクトンなどが増加する。
このあたりがお盆過ぎにうまく重なることで、「お盆過ぎにはクラゲが増える」ということに繋がっているよるですね。