カメレオンが色を変える理由は擬態じゃなかった?
2026.5.26
目次
カメレオンが色を変えるのは「周囲に溶け込むため」と思っていました。ですが、実はこれ、科学的には正確ではないんだそうです。
カメレオンが体色を変える主な理由は、感情表現・コミュニケーション・体温調節であることが研究で明らかになっています。今回はカメレオンが色を変える理由について解説していきます。
カメレオンの色変化の主な目的は「擬態」ではない
カメレオンは確かに背景と似た色になることがありますが、それが主な目的ではないんだそうです。
オスが興奮したり繁殖期を迎えると、体は鮮やかな赤・黄・オレンジに変化し、むしろ目立つようになります。
これはメスへの求愛やライバルへの威嚇のためのコミュニケーション手段です。また、恐怖を感じたときは体色がくすみ、斑点が現れるんです。
つまりカメレオンの体は「感情を映す鏡」でもあるのです。体色の変化を読み取ることで、カメレオンの気持ちをある程度把握できるとも言われています。
引用:Do chameleons change their color to match their environment?

ナノ結晶が生み出す「構造色」の驚き
では、カメレオンがどうやって色を変えているのでしょうか。
カメレオンの皮膚の下には「虹色素細胞(イリドフォア)」と呼ばれる細胞層があり、そこにはナノサイズの透明な結晶が敷き詰められています。
この結晶の間隔が変わることで光の反射のしかたが変わり、体の色が変化するのです。
リラックスしているときは結晶の間隔が狭く青っぽい色に、興奮すると間隔が広がり赤やオレンジに見えます。
絵の具のような色素ではなく、光の反射で色を作り出す「構造色」という仕組みとなっています。
つまり、CDの裏が虹色に輝くのと同じ原理なんです。
カメレオンは変温動物のため、自力で体温を作れません。
寒いときは体を暗い色にして太陽の熱を吸収しやすくし、暑いときは明るい色に変えて熱を反射させます。
体色が「天然のサーモスタット」としても機能しているのです。

360度見える目と、独立して動く眼球
カメレオンの驚きは体色だけではありません。
左右の目がそれぞれ独立して動き、前後・上下ほぼ360度を同時に見渡すことができます。
さらに、獲物を狙うときは両目を前方に向けて立体視に切り替え、距離を正確に測って舌を発射します。
なんとカメレオンは、獲物が気づく前に捕らえてしまうんです。

まとめ
カメレオンが色を変えるのは、隠れるためだけではなく、感情を伝え、体温を調整し、仲間とコミュニケーションするためでした。
次にカメレオンを見かけたとき、体の色を見て、何を語っているのか、ぜひ想像してみてください。
















